モバイルモニター。これは、スマホやタブレット普及によって、パネルの単価が下がったことで登場してきたカテゴリーだ。
超人気カテゴリーではないため、頻繁に新製品がリリースされているわけではないが、着実に製品がそろい始めている。そのなかでも定番といえるのがOn-Lapシリーズで、10.1~15.6型までのモバイルモニターを用意している。

GeChic製10.1型モバイルモニター「On-Lap 1002」。実売価格は約3万円
今回はファイルサーバー機や自作PCユーザーによくある「とりあえず余ってるPC」用に便利そうな、GeChic製最新機種「On-Lap 1002」(実売価格約3万円)をチェックしてみよう。
タブレットに近いサイズと重量
On-Lap 1002はひとことでいえば、タブレットに近い形状になっている。サイズは277x195x10.2mm、重量は505gと、iPadシリーズよりもふわ回りほど大きいが、モバイルできるモニターとしては実にコンパクトだ。
タブレットと異なる部分は、本体左端に電源ボタンや設定ボタンが用意されていること。ここを見るとモニターだとよくわかるだろう。本体側面にはインターフェースが用意されており、microHDMI入力、D-sub入力、microUSB×2を備えている。
microUSBのうちひとつは、電源供給用になっており、最大輝度時に1.2Aで動作するため、モバイル時にモバイルバッテリー経由で駆動させることもできる。
もうひとつのmicroUSBはPCとの接続用だ。PCと接続する場合は、PCからUSBバスパワーで電力を供給するため、モニター本体の給電用microUSBポートは使用しない。そのため、給電用ポートについては、microではないUSBポート数が2個になりつつあるノートPCのサブモニターとして使用したり、タブレットデバイスのサブモニターとして活用したりする場合にお世話になる存在だ。
モニターとしての性能を見てみると、10.1型でパネルはIPS方式でグレアタイプ。また10点マルチタッチに対応する(Windows 7の場合は2点タッチ)。最大解像度1280×800ドット、輝度250cd/m2、コントラスト比800:1、視野角は水平・垂直とも170度。
発色についてはカタログスペックでは26.2万色とあるのだが、実機を見るにもっと出ている印象だ。写真や映画を見た時に発色数の少なさを感じなかったからだ。またUBS駆動からか応答速度は25msとかなり遅くなっており、アクションゲームなどの素早い操作への対応はそれほど優秀ではない。
そのほかモバイル用途で気になる項目としては、タッチパネルの方式だろう。投影型静電容量方式であるため、表面からパネルまでは2mmほどの距離がある。正面からタッチ操作する場合は気にならないのだが、斜めからタッチする場合は微妙に位置がズレるため、小さなボタンをタッチする際にストレスを感じるかもしれない。
また表面の硬度はほぼ7H。これはガラスや鋼鉄などに傷を付けることができる硬さ(石英相当)。1段柔らかい6Hでは、ナイフでは傷が付けられず刃を傷める硬さなので、いかに硬いかわかるだろう。そのためモバイルでの使用にも十分耐えられる。ちなみに最高硬度はダイヤモンドの10Hとなる。
