生々しさを表現! 女性ボーカルの音楽
続いては、アナログ盤時代にリファレンスディスクとしてもてはやされた「Linda Ronstadt / What's New」。e-onkyoでダウンロード購入したもので、オーディオフォーマットはFLAC(96kHz/24bit)、iPhone 5sでは44.1kHz/16bitにダウンサンプリングしたものを聴いた。
この曲の聴きどころは、40年代はさもありなんと思わせるゴージャスなオーケストレーションもさることながら、やはりリンダ・ロンシュタットの声そのもの。
リップノイズまで聞こえてきそうな表題曲の生々しさは、アナログ盤時代に聴いたときの印象に勝るとも劣らず、思わずため息が出てしまう。ホーンセクションの音もハリ艶よく、解像感の高さを感じさせる。
iPhone 5sでは、ボーカルの生々しさは一歩後退。定位ははっきりしているが、NW-ZX1では目に浮かぶようだった口もとのイメージが、こちらでは朧気なものに変わってしまう。ホーンセクションの音はすっきりと聴きやすいのだが、その反面艶やかさは減る。
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iPhone 5sが好印象!? クラブ系音楽
ハイレゾ音源の最後は、グラミー賞受賞時のステージが記憶に新しい「Daft Punk / Random Access Memories」。HDtracksからダウンロード購入したもので、オーディオフォーマットはWAV(88.2kHz/24bit)、iPhone 5sでは44.1kHz/16bitにダウンサンプリングしたものを聴いた。
NW-ZX1で聴くヒット曲「Get Lucky」は、ファレル・ウィリアムスのファルセットボイスもいいが、ナイル・ロジャースのカッティング・ギターが醸し出す絶妙なグルーブ感が最大の魅力。
ハイハットの音もクリアで粒立ち細かく、この系統の音楽にもハイレゾの解像感は効果的と実感した。欲を言えば低域の量感がほしいところだが、それはまた別の話だろう。
そしてiPhone 5sで聴くダウンサンプリング版だが、これが意外なほど好印象だった。ハイハットのアタック/リリースにキレがあり、ハイレゾで聴いたときに感じた“モワッ”とした感じがないぶん、曲としてのノリのよさにプラスに作用しているように思えた。
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