CD品質音源でもNW-ZX1優勢
ただし拡張性を考えるとiPhoneも負けず劣らず……
NW-ZX1とiPhone 5sの聴き比べは、ハイレゾ音源を再生できるNW-ZX1が優勢という結果に終わったが、倍以上の情報量を音源とするのだから、それも当然といえば当然の話だ。
しかしiPhone 5sは、iPadカメラコネクションキットを使いUSB-DACを接続すれば、ハイレゾ再生機に早変わりする。「HF Player」などDSDをサポートした再生アプリも存在するため、拡張性を考慮に入れればiPhone 5sがオーディオ機器として圧倒的に不利というわけでもない。むしろ、オーディオファンはDACを選べるこちらのスタイルに関心を示すかもしれない。
一方、NW-ZX1では「DSEE HX」をオンにすると、CD品質音源(無圧縮/ロスレスおよび圧縮音源)もハイレゾに迫る解像感で聴かせてくれる。特に生録音系の音源ではその効果は確かで、音の輪郭や奥行きがくっきりと描写される効果がある。
高音質パーツ採用の効果か、DSEE HXがオフのときも透明感のある音を楽しめるが(この段階でもiPhone 5sとの明らかな差を感じ取れるレベル)、いちどDSEE HXをオンにしたときのリッチな印象を味わってしまうと、オフで聞き続ける気は失せるかもしれない。
iPhone 5sの音もカジュアルに付き合うぶんには納得できるが、それでもNW-ZX1に魅力を感じてしまうのは、USB-DACなど外部機器に頼らず本体だけでハイレゾを楽しめるからだ。
前述した圧縮音源をハイレゾ相当にアップサンプリングする「DSEE HX」、アナログ信号のまま増幅するデジタルアンプ「S-Master HX」など、高音質機能の効果も大きい。そして128GBという大容量……クオリティ重視の音楽ファンには、納得の1台だろう。
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