「FileMaker WebDirect」採用でプログラミング未経験者も簡単に利用できる!?
開発担当者が「ぜひiPadで」と語る「FileMaker 13」とは?
2013年12月06日 17時00分更新
「FileMaker」の最新バージョン「FileMaker 13」プラットフォーム(FileMaker Pro 13、FileMaker Pro 13 Advanced、FileMaker Server 13、FileMaker Go 13)が発売となった。主な強化点、特徴は以下の通り。
- HTML5ブラウザ・ベースのテクノロジー「FileMaker WebDirect」の採用。プログラミングのスキルが無くても、デスクトップスタイルのソリューションを作成してWebブラウザに展開可能。
- スライドコントロール、ポップオーバー、ジェスチャーを使ったレコード間の移動など、iOSのネイティブに近い操作をサポートしたiPadやiPhone向けソリューション作成するツール。iPadやiPhoneのレイアウトを1工程で作成でき、内蔵カメラを使ったバーコードのスキャンや、データの入力時のカスタムキーボード表示などをソリューションに組み込める。
- デザインの改良。カスタムテーマとスタイルの共有、データフィールドをデザインレイアウトにドラッグ&ドロップできる機能などを新たにサポート。
- AES 256bit暗号化技術によるセキュリティー性能。iPad、iPhone、デスクトップ、サーバーまで適用可能。暗号化機能の利用には、「FileMaker Pro 13 Advanced」が必要。
- ソリューション開発技術者のための機能強化。ビジネスロジックに従って画面上のオブジェクトを表示/非表示する機能、Webアプリケーションとの統合機能などを追加。
FileMaker 12と比べるとiPad/iPhone向けのソリューション作成をより容易にし、iOSネイティブの挙動に近付けた点、より柔軟なデザインワークを可能にした点が目立つ。先日開催された「FileMaker カンファレンス 2013」に合わせて来日した、同社社長のビル・エプリング氏、システムエンジニア ディレクターのアンドリュー・ルケイツ氏に話を聞いた。
FileMaker最新版「FileMaker 13」がついに登場!
—— FileMaker 13には、「FileMaker WebDirect」テクノロジーの搭載やデザインの刷新など、いくつか大きな改良・改善が盛り込まれました。特にデザインの部分ですが、刷新したのは何か意図があってのことですか? 「ユーザー中心のデザイン」という御社のスローガンは関係していますか?
エプリング「結論から言えば『イエス』です。最近はあらゆるソフトウェアが完成度高くデザインされています。ユーザーもそれに慣れているので、『ソフトウェアは使いやすく、洗練されたデザインで当たり前』という認識がユーザーの中にあるのです。なので、今回のデザイン刷新はそういった期待に応える意味があります」
—— 私もサンプル版を触らせて頂いたのですが、インターフェースが明確で、あまり迷うことなく操作できる印象がありました。高校生や大学生でも使えそうですね。
ルケイツ「開発者としてもそう思います。高校生や大学生で『FileMakerを使いたい』『FileMakerが必要だ』と感じる人はあまりいないかもしれませんが、十分に使える仕上がりにはなっています。賢い学生ならどんどん面白く使ってくれそうですよね」
—— 「デスクトップ、ウェブ、タブレット……異なるプラットフォームでほとんど同じ使い勝手」というのもFileMaker 13の大きな特徴かと思いますが、異なったカーネル上で、あれほど同じような挙動をさせるというのは大変だったのではないでしょうか。
ルケイツ「その通り、苦労した部分です。何世代か前から始めた試みですが、今回は新機能の搭載などもあったので苦労する面も多かったです」
—— FIleMakerならまさに自在にプラットフォームが作れるので、趣味の分野にも応用できるかも? と個人的にあれこれ考えて楽しんでいるのですが……いかがでしょう。
ルケイツ「あくまでもビジネス向けのソリューションとして販売しているものですが、趣味に活かしてもらえるなら嬉しいことですね。個人の、プログラミング経験が十分にない人でも使えるように設計しているので。今回は特にそうです。FileMakerの歴史の中でも、大きな変化だと思います」