業界人の《ことば》から 第49回
さあ、みんなクラウドの船に乗ろう
ロシアではiPhoneの販売を中止し、Windows Phoneに主軸を置くキャリアが登場した?
2013年07月23日 09時00分更新
フォーチュン500の85%がSharePointを採用
一方で、クラウドビジネスへの取り組みについては、ターナーCOOがさらに強い口調で、パートナーへの参加を呼びかけた。
ターナーCOOは、「4年前のこのカンファレンスで、これからクラウドに取り組んでほしいと語った。これまでの間に、2万2000社のパートナーが、マイクロソフトと一緒になって、クラウドビジネスを実行した。それに対して感謝する」と切り出しながら、パートナー企業のなかには140%という高い成長率を達成した例を引き合いに出したほか、マイクロソフトにおいても、Office 365が前年比500%の成長率を達成し、10億ドルの売上規模に達したこと、Windows Azureも前年比150%の成長を遂げ、フォーチュン500社の半分が導入。Office 365と同様に10億ドルの売上高となったことなどを示してみせた。
さらに、SharePointおよびYammerが、フォーチュン500社のうち85%の企業で使用されていることなどにも言及し、「マイクロソフトは、すでにクラウド市場におけるリーダーになっている」と宣言した。
そのターナーCOOが、一段と強い口調になったのが、2万2000社のパートナーとの連携に感謝の意を表した直後の言葉だった。
「だが、残る63万社のパートナーはどうなっているのか。なぜ、クラウドに乗り遅れているのか」
ターナーCOOは、クラウドによって、IT産業が大きな転換期を迎えており、ビジネスチャンスが生まれていることに触れながら、「63万社のパートナーには、ぜひクラウドの船に乗ってもらいたい。一緒にクラウドに行こう! いまこそがチャンスである」とし、「マイクロソフトには、クラウドビジネスを推進するための製品およびサービス、パートナープログラムがある。競合に対して恐れることなく戦える自信をもっている」とする。
マイクロソフトのビジネスの95%はパートナービジネス。つまり、マイクロソフトのクラウド事業を加速するには、パートナーがどけだけ本気になって取り組んでくれるのかが鍵になるのだ。
ターナーCOOは「今年はクラウドパートナーの数が爆発的に増える年になる」とし、「クラウドの船」に乗るパートナー数の急増を予測する。
「このチャンスを生かしてほしい。マイクロソフトは、パートナーにできる限りのことをする」とターナーCOO。
クラウドへの本気ぶりが、果たしてパートナーには伝わったのか。この1年で、マイクロソフトのクラウドパートナーが、どれだけ増えるかが注目されよう。
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