四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 第122回
コミュニティーを作り、そしてコミュニティーに入っていきたい
KORGの音楽教室からコミュニティーが生まれる?
2013年06月08日 12時00分更新
KORGがオトトイの学校でkaossilator教室をやっている。そんな話を聞いて教室の様子をのぞきに行ってきた。メーカーが自社製品を対象にした教室を開くのは珍しいことではないが、大抵はピアノやオルガンのように習いごととして成立している楽器や、専門的で高価なシステムのセミナーのようなものがほとんど。安価で間口が広く、トラディショナルな楽器と違って、確たる奏法も確立していないkaossilatorの教室とはどんなものなのだろう。
結論から言えば、この教室は、kaossilatorという楽器の有り様をそのまま場にしたものだった。
講師はkaossilatorの企画開発者として、もはや知らない人のいない坂巻匡彦さん、そして発表会のデモ演奏ですっかりおなじみのミュージシャンYasushi.Kさんの2人。こうしたユーザー向けの教室に、公式発表会スペックの2人が出てくるのもコルグらしい。この2人が基本的な使い方から、実際にループを作って、音を重ねる方法やちょっとした小技、そして最終的なパフォーマンスまで、懇切丁寧に手取り足取り教えてくれる。
教室を見渡した第一印象は、まず受講生の幅が広いこと。クラブで催されるガジェット楽器系のイベントは、ネットユーザーのオフラインミーティングのような様子で、おのずと参加者の幅も狭い。ところがkaossilator教室に集まっている受講生は、一杯やりに行く代わりに寄った感じの中年サラリーマン、どう見てもシンセとは関係無さそうなおばちゃんが、若い男女に混じって楽しそうに音を出している。逆に、「いかにも」という感じの人は目立たない。
このkaossilator教室は、1クール3回の構成で、これまでに今年の1月から3月にかけて第1回の教室が開講されている。我々が見学したのは、その2クール目の2回目の授業だった。この教室にどんなメリットを感じているのか、また楽器メーカーが音楽教室を開く意味をコルグ側のスタッフに聞いた。
「カオシレーターから始める音楽の道 Vol.2」と題して、音楽配信などでおなじみのオトトイ株式会社(東京都渋谷区代々木5-59-5 東信代々木ビル 2F)で開講中。7月9日からはVol.3も始まる。詳しくは記事の最後で!
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