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新CEOは元EMCのバックアップ製品担当

急成長するバックアップ分野に本腰を入れるバラクーダ

2013年06月11日 10時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp 写真●曽根田元

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コストパフォーマンスの高いアプライアンスをミッドマーケットに展開するバラクーダネットワークス(以下、バラクーダ)。セキュリティのイメージの強い同社だが、最近ではバックアップ製品が急速に伸びている。新CEOのウィリアム・ジェンキンズ氏に事業戦略について聞いた。

バックアップ製品の売り上げは全社の1/3へ

 昨年、米バラクーダの新CEOのジェンキンズ氏は、EMCで14年間に渡ってバックアップ製品を統括してきた経歴を持つ。伸び盛りのバックアップ製品をより強力に推進しようという同社にとって、まさにうってつけの人物といえる。

 

 ジェンキンズ氏がバラクーダに入社した理由は、やはりミッドマーケットで魅力的な製品を投入しているからだという。特に無料のクラウドバックアップを提供するBarracuda Backupは印象的な製品。「EMC時代はミッドマーケットへの進出を進めていたが、製品が複雑で、なかなか難しかった。しかし、バラクーダはバックアップエージェントがライセンスフリーというシンプルなライセンスで、クラウドとつなげるエンドツーエンドソリューションを持っている」(ジェンキンズ氏)。セキュリティ製品に関しても世界的なブランドを持っており、顧客満足度が高いのも大きな魅力だという。

 こうしたバックアップ製品は前年度比でグローバル約60%という伸びを示しており、さらに日本では前年度比6倍という驚異的な伸びを示している。「現状の売り上げ構成は2/3がセキュリティだが、バックアップとメッセージアーカイブのビジネスは急激に成長している。文教分野や地方自治体、製造業、データセンターなどで特に伸びている分野だ」とジェンキンズ氏はアピールする。

特に日本では遠隔地でのデータ送受信を前提にした重複排除やレプリケーションが受けており、仮想マシンをクラウドから直接ブートして戻すことも可能になっている。「われわれのコアコンピタンスはミッドマーケットだ。限られたリソースしか持たない管理者に向けてどんな製品が最適かを考えている」(ジェンキンズ氏)

競合はシマンテックやデルへ

 バックアップやアーカイブ製品の充実により、最近ではセキュリティとストレージの統合ソリューションベンダーになってきた。この結果、特定分野の専業アプライアンスベンダーではなく、ミッドマーケットに強いシマンテックやデル、CAなどが競合になってきたという。こうした競合に対しての差別化ポイントとしては、「各社とも基本的にはソフトウェアで提供されるため、製品やライセンスを選択し、サーバーやストレージを組み合わせる必要がある。もちろん、クラウドを使う場合は、別途で調達しなければならない。バラクーダの場合、とにかくシンプルで、製品を導入すればすぐに使える」を挙げる。

 最近では、次世代ファイアウォールやADC(Application Delivery Controller)などの分野にもチャレンジしているが、「コモディティ化されたアプライアンスのベンダーであることは変わらない」(ジェンキンズ氏)とのことで、コストパフォーマンス重視の姿勢は今後も貫いていくという。

 こうした製品は100%チャネル販売で提供されており、グローバルでは5000社のパートナーが製品を取り扱っている。米国では、直接コマースサイトなどを経由したDMR(Direct Market Reseller)で販売される例もある。日本では5社の販売代理店を経由して、より幅広いユーザーに製品を拡販していく予定だ。

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