「StagePass」ってイカれたアプリを知ってるかい、ボーヤ
あのライブハウスの“鳴り”を再現してくれるんだぜ
「StagePass (ステージパス)」なるアプリをご存知だろうか。「音楽アプリチャート1位、全体で6位」ということを高らかにうたっているこのアプリ(外部サイト)、実はつい最近出たものではなく、最初のバージョンは2011年に登場している。一体どういうものかというと、このアプリには、アメリカを中心に海外のライブハウスが50ヵ所以上も登録されている。iPhoneに入っている曲を選んだライブハウスによって異なるニュアンスにイコライジングし、再生してくれるのだ。
つまり、あのアーティストの音源が、あの場所でライブしているような音になります……ということ。「聴ける」ライブハウスはすべて海外の場所なので、我々にはピンとこないところもあるが、日本でいうと「Zepp TokyoやLIQUIDROOMでライブをしている感じ」にしてくれる、といったところだろうか。このアプリを筆者が知ったのは最近なのだが、これが心に刺さりまくりなのである。
StagePass | |||
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価格 | 85円 | 作者 | Bitcount ltd. |
バージョン | 1.5 | ファイル容量 | 6.9 MB |
カテゴリー | ミュージック | 評価 | (4.5) |
対応デバイス | 全機種 | 対応OS | iOS 4.3以降 |
さて、なぜ筆者は本アプリに惹かれてしまうのか。非常に個人的な話で恐縮だが、筆者は高校まで田舎暮らしだった(新潟県の山の中)。さらに、音楽を聴くのが結構好きだった。そういう人間にとって困ることは何かというと、近くでライブが行われる機会がまずないこと。ツアーだろうが、フェスだろうが、開催されているのは大体都会なのだ。
そういうわけで、「東名阪(東京・名古屋・大阪)ツアー決定!」などいうニュースを聞くたびに、「東京と大阪に行くんだったら中間の名古屋はいいだろ! こっちに来てくれよ!」と愛知県民の人には申し訳ないボヤキをしたものである。ライブだってビジネスなのだから、そうそう人のいないところに来るわけがないのだが。
じゃあライブ会場に遠征すればいいじゃないか、と言われても当時は学生だったので当然お金がない。すると、上京するだけで結構な費用がかかる。その上、ライブも見て、ついでにグッズも欲しい、Tシャツは色違いで2枚欲しい、となるともうどうしようもない。それに1回や2回ならともかく、毎週行ける余裕などあろうはずもない。
そんなわけで若かりし頃の筆者は、「うう、都会では今夜も最高なライブが繰り広げられているのか」と枕を涙で濡らしながら、お気に入りのアルバムをステレオでかけるしかなかった。まして、海外のアーティストが行う、海外のライブハウスの公演に駆けつけるなど、夢のまた夢だったのである。そう、StagePassが現れるまでは。まあ実際問題どうなのよ、というのは次ページで。