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iPhone 5の音楽を高音質で楽しむためのスピーカー&ヘッドフォン! 第2回

無料~数百円で高音質化できるiPhoneアプリをピックアップ!

2013年04月16日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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無料で使えるのにかなり高機能!
デノン「DENON Audio」

「DENON Audio」を起動した画面。iTunesで作成したプレイリストもそのまま表示可能。プレイリストの編集や新規作成もできる

「DENON Audio」を起動した画面。iTunesで作成したプレイリストもそのまま表示可能。プレイリストの編集や新規作成もできる

再生中の画面。ジャケットアートの表示もできるし、AirPlayで対応機器を出力先にして再生するといったことも可能

再生中の画面。ジャケットアートの表示もできるし、AirPlayで対応機器を出力先にして再生するといったことも可能

 まずは、国内オーディオメーカーが無料で提供しているアプリを見てみよう。こうした無料のアプリは、多くの場合は自社の製品をコントロールするリモコンアプリが多く、ネットワーク内に対象となる機器が存在しないと使えないものが多い。

 ネットワークプレーヤーやAVアンプ、システムコンポなどのために、多くのメーカーが便利なアプリを用意しているので、ユーザーならば専用アプリを使ってみよう。

 ここで紹介するのは、デノンの「DENON Audio」。これは、Denonのヘッドホンでより高音質な音楽を楽しんでもらうために用意されているソフトだが、App Storeで単独でダウンロードでき、デノン以外のヘッドフォンでも楽しめることが特徴。つまりの無料の高音質プレーヤーとして使えてしまうというわけだ。

 再生機能としては、iPhone 5に保存された楽曲をプレイリストやアルバム/アーティスト別に表示でき、新規にプレイリストを作成することも可能だ。

 これに加えて、イコライザー機能があり、豊富なプリセットメニューのほか、自分で細かくカスタム調整することが可能。イコライザーも音質劣化に配慮した設計になっているのは、さすがはオーディオメーカーのデノンのアプリだ。

 このほか、リピートやランダム再生、タイムバーを使った再生位置の移動、Wi-Fiネットワーク内にある対応した機器で再生させられる「AirPlay」も使えるなど、iPhone 5の標準音楽アプリと同等の機能を備える。

イコライザー画面。赤いグラフ表示は再生中の音楽に合わせてグラフィカルに変化する。白いラインが調整カーブ

イコライザー画面。赤いグラフ表示は再生中の音楽に合わせてグラフィカルに変化する。白いラインが調整カーブ

英語なのでわかりにくいものもあるが、音楽ジャンル別などさまざまなメニューが用意されている

英語なのでわかりにくいものもあるが、音楽ジャンル別などさまざまなメニューが用意されている

周波数カーブを調整したところ。画面にタッチするとその周波数と増減したレベルが表示される

周波数カーブを調整したところ。画面にタッチするとその周波数と増減したレベルが表示される

 そして、注目したいのがイコライザー機能だ。再生画面の下の方にあるアイコンをタッチするとイコライザー画面に切り替わる。表示も周波数帯域ごとの音量の変化を示す画面になり、そこにイコライジングした波形カーブが重ねて表示される。

 イコライザーの調整も下部の周波数帯域を参考に波形カーブをタッチして動かすことでカーブの形を調整できる。特徴的なのは、周波数帯域ごとにレベルを上下させるのではなく、ある周波数ポイントをタッチして上下すると周辺の周波数にも変化が出ること。

 このタイプのイコライザーを、「パラメトリックイコライザー」と呼ぶ。デジタル演算についての難しい解説は省くが、帯域ごとに独立してレベルを上下させるタイプ(一般的に知られるグラフィックイコライザー)は演算が複雑で、音質劣化が出やすい。

 しかし、パラメトリックイコライザーは比較的演算が容易なため、ピンポイントで特定の帯域だけを調整するのには向かないが音質劣化は少ないというメリットがあるのだ。

 パラメトリックイコライザーの方が直感的に調整できるし、音質的なデメリットも少ないので、この採用はさすがオーディオメーカーと言いたくなる。

 なお、選択する周波数ポイントはいくつも増やすことができるし、400.1Hzを0.1dB増減という感じで極めて細かいポイントを選択できるようになっている。

生き生きとした再生
無料とは思えないできのよさ!

 では音質を確かめてみよう。楽曲はオーケストラをバックに女性がポップス曲をうたったもので、圧縮音源の復元を狙ったアプリも多いため、AACエンコード(320kbps)の音源を使っている。

 まずはイコライザーを「オフ」で聴いてみた。一音一音がしっとりとなめらかで、それでいて細かな音色の変化がよくわかる。

 バイオリンの弦を擦った感じが出るのはなかなか見事。標準アプリの方が元気のある鳴り方なのに対し、上品で質の高い演奏という印象。ボーカルの吐息のニュアンスが良く出て、細かいところまでじっくりと聴きたい人にいいだろう。

 続いて、プリセットから「Restorer」を選んで聴いてみた。これは、圧縮音源の高域や低音域の不足を補う調整だ。128Hzあたりから64Hzを中心とした低音域、8kHz以上を持ち上げた設定で、コントラバスのような低音楽器の音色の厚みが増し、安定感が出てくる。

 そして、声も透明感を増し、みずみずしい鳴り方になる。低域と高域を持ち上げたドンシャリ型の調整だが、調整が絶妙でにぎやかになるどころか、イコライザーなしでは上品すぎて力強さが不足気味と感じていたところを、オーケストラのクレッシェンドの盛り上がりやボーカルの力の入れ加減までがよくわかり、生き生きとした再生となる。

 情報量をしっかりと出す再生音やよくできたイコライザーと、これが無料とは思えないできのよさだ。以後紹介するのは有料ソフトになるので、とりあえず無料で試してみたいという人は、まずはDENON Audioを使ってみるといいだろう。

「DENON Audio」

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