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iPhoneの電話代が15分の1に!? IP電話「iPhytter」速攻導入術 第3回

LTEスマホ普及でIP電話が実用的になった今こそ使いどき

スマホでIP電話なら「iPhytter」! 5つの疑問を徹底解剖

2013年04月19日 11時00分更新

文● 広田稔

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「IP電話ってどうよ?」という方にこそぜひ読んでほしいのがこの記事です

 「iPhytter」といえば、iOS(iPhone/iPad/iPod touch)やAndroidで使えるIP電話サービスだ。これはPC向けのIP電話サービス「PHYTTER」が提供しているもので、固定電話に1分/0.03ドル(2.85円)と通話料が格安なうえ、月々の固定費もかからないプリペイド方式という気軽さが特徴となっている。

 第1回ではサービスの概要を説明し、第2回ではユーザー登録と電話の掛け方についてまとめてきた。それに続く第3回は、iPhytterを使う上で感じそうな疑問を解消していこう。


Q1:他のメッセンジャー/P2Pサービスではダメなの?
A1:ビジネス使いにはiPhytterならではの絶妙なバランスが便利

文字通り「電話」として使えて、固定電話への通話料を劇的に減らせるのがメリットだ

 最近、スマホと言えば無料通話・メッセンジャーアプリの話題が目立つ。それは数千万~億単位のユーザーを擁すサービスがいくつもひしめく、巨大ジャンルとなっているためだ。

 当然、「数ある無料通話アプリのなかから、iPhytterを選ぶ理由は?」という疑問も湧くだろう。そこでまずは、iPhytterならではのメリットを紹介しよう。

 大半のメッセンジャーサービスは、そのサービスに登録しているユーザー同士でしか通話できないうえ、固定電話にかける手段がない。

 知り合った人と仲を深めるのにはいいかもしれないが、例えば、ビジネスで営業の電話をかけるようなニーズは到底満たせない。

 翻ってiPhytterなら、PHYTTERアカウント(PHYTTER NAME)同士が無料で話せるのはもちろん、固定/携帯/海外の電話にかけられる。

 さらに月5ドルのオプション「CALL ME」に契約すれば、「03」や「050」、アメリカの「949」から始まる電話番号を取得して相手の電話からかけてもらったり、相手へ番号の通知をすることが可能だ。

 現状ではビデオ通話ができるというのも有利だ。ちなみに、2013年春をめどにビデオ通話の対応を発表している大手サービスもあるが、今のところどんな体裁で機能が加わるのかは未知数といえる。

iPhytter同士で、相手の端末にカメラがあればビデオ通話が可能。相手のPHYTTERのユーザー名を「SIP URI」欄に入力するとかけられる

iPhoneでは通話中に画面を左フリックするとビデオ通話に切り替わる。ビデオはデータ通信量が多いので無線LAN環境下で使うこと

 一方、ポイントを買って固定/携帯/海外の電話にかけられるほか、ビデオ通話対応や個別の電話番号付与も可能な、iPhytter同様のサービス内容を持つP2P系無料通話サービスも存在する。

 一見、「じゃあ、そちらでもいいのでは?」と思ってしまうが、違いはマルチアカウントにある。それらのサービスは1アカウントで運用する仕様だが、iPhytterは複数アカウントの登録がOK。例えば、仕事用と家庭用で電話番号を分けたいときにも役立つ。

設定画面から複数アカウントが設定可能。タップして、どちらでかけるかを指定できる


Q2:そうは言ってもIP電話って通話品質が悪いんじゃない?
A2:そう考えていた時期が俺にもありました。今は普通に喋れるんです

G729音声コーデックはかなりオススメ(というか必須!)

 人間、普段慣れないものにはなんとなく不安を抱いてしまうもの。IP電話を使ってもいないのに「どうせ音質が悪かったり、遅延するんでしょ?」と偏見を持っているなら、ぜひiPhytterに触れてほしい。

 今回、3G/LTEに対応したソフトバンク版のiPhone 5と、3G/WiMAXが使えるauの「HTC J」で試してみたが、いずれも良好だった。特に推奨されている無線LANにつないでいる場合は、かなり安定している印象だ。

 ならばモバイル回線では使い物にならないかと思いきや、「G729音声コーデック」をオプションで購入(250円)しておいたためか、こちらも普通に通話できた。最初に数秒、音が聞こえない時間があって少し不安に感じるが、一度接続が確立すれば声も聞き取りやすいし、遅延もなく普通に話せる。

 ただし、電話をかけたあとに「ネットワーク品質に問題があります」と表示された場合は、待ってもつながらなかったり、相手が電話に出てもらっても声が聞こえないことがある。これは一般的な携帯電話と同様で、電波が微妙な場所では当然つながらなかったり、声が聞き取りにくくなるというわけだ。

 スマートフォンで安価かつ気軽に通話できるIP電話と、上りも下りも高速なLTEの相性はすこぶるいい。今後、LTEのエリアがより広がっていくことで、より快適な通話環境が構築されていくだろう。

データ通信回線が3Gよりも速いLTEの場合でも、電波が弱いとうまく通話できないこともある。そんなときは3Gに切り替えてみると意外と普通に話せた

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