既報のとおり、キヤノンから世界最小・最軽量のAPS-C一眼レフデジタルカメラ「EOS Kiss X7」が発表された。
サイズと重量的に競合となりそうなのは、ソニーの「α5●」シリーズだと思う。そこで両者を比較してみた。なお、EOS Kiss X7は試作機であり、量産機とは異なる可能性がある。まずは本体サイズから。
「これがEOS!?」 誰もが驚く小ささと軽さ
EOS Kiss X7の本体サイズは幅116.8×奥行69.4×高さ90.7mm。一方、ソニーの現行機種である「α57」の本体サイズは幅132.1×奥行80.7×高さ97.5mmであり、全体的にEOS Kiss X7のほうが小さい。
ちなみに、掲載写真はソニーの前モデル「α55」とサイズを比較したもの。幅124.4×奥行84.7×高さ92mmとα57よりも小型だが、EOS Kiss X7のボディーはさらに小さくなっている。本体のみの重量はEOS Kiss X7が370g、α57が約539gとなっており、やはりKiss X7のほうが軽い。
海外で発表されているソニーの最新機種「α58」は、α57より小さく、軽くなる模様(幅128.6×奥行77.7×高さ95.5mm、492g)だが、それでもEOS Kiss X7にはかなわない。
やっぱりEOS Kiss X7のファインダーは見やすい!
EOS Kiss X7の撮像素子の解像度は1800万画素。α57の1610万画素よりは高精細だが、α58は2010万画素の予定なのでそれよりは少ない。ちなみに、EOS Kiss X7は最新の「ハイブリッド CMOS AF II」センサーを搭載。撮像素子に位相差AF用の画素を組み込んでおり、ライブビュー撮影や動画撮影時のAFが高速だ。
一方でαは半透過型ミラーを採用する「トランスルーセントミラーテクノロジー」により、位相差AFセンサーと撮像素子に同時に光を送り込む仕組みとなっている。このため、極めて高速なAF合焦を実現している。
AF測距点はEOS Kiss X7が9点、α57が15点となっており、うち高精度な検出が可能なクロスタイプはEOS Kiss X7が1点、α57は3点となっている。
連写速度は、EOS Kiss X7が秒間4コマ、α57が秒間10コマ(画面中央部を約1.4倍にクローズアップするテレコン撮影では秒間12コマ)となる。
トランスルーセントミラーテクノロジーを採用するαのファインダーは電子式となる。EOS Kiss X7はもちろん光学式で、ファインダー倍率も約0.87倍と見やすい。今、あえてミラーレス一眼ではなく一眼レフを買おうと思っている人は、ファインダー撮影にこだわっているはず。その意味ではEOS Kiss X7の光学ファインダーは大きな魅力だろう。