キヤノンは6日、エントリークラスのデジタル一眼レフ「EOS Kiss X8i」と「EOS 8000D」を発表した。どちらも4月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップによるボディーのみの販売予定価格(税別)は、EOS Kiss X8iが9万2800円、EOS 8000Dが9万7800円となる。
ファミリー向けエントリーのKiss X8iと
背面ダイヤルなどやや機能が多いEOS 8000D
EOS Kiss X8iはファミリー層をターゲットとした“スタンダードエントリー”、EOS 8000Dは30代以上の男性をターゲットとした“プレミアムエントリー”という位置づけ。外観や操作系に違いがあるほか、一部の機能も8000Dのほうが多く搭載されている。
どちらも撮像素子には2420万画素のAPS-Cセンサーを採用し、画像処理エンジンには最新の「DIGIC 6」を搭載する。
撮像素子内に位相差AF用画素を組み込んだハイブリッドCMOSセンサーが「ハイブリッドCMOS AF III」に進化。位相差AF用画素を水平方向に高密度で配置することで、ライブビュー撮影や動画撮影時のAF精度が向上している。
また、従来は必ずコントラストAFを併用していたが、ハイブリッドCMOS AF IIIでは条件によっては位相差AFのみで合焦が可能。これにより、ライブビュー撮影時は従来機(Kiss X7)と比較して最大約4.8倍のAF高速化を実現する。
なお、D8000はライブビュー時にサーボ連写が可能。動く被写体にAFを追従させつつ、秒間3コマの連写が可能だ。
AFの測距点は19点で、オールクロスタイプとなっている。従来モデルの「EOS Kiss X7i」は9点(オールクロス)だったので倍以上に増えている。
ファインダーには、測距モードやフリッカー検知表示などの各種情報を表示できる「インテリジェントビューファインダー」を採用。EOS 8000Dでは水準器の表示も可能だ。
7560万画素の新型AEセンサーを採用することで、シーン解析システムの精度が向上。人物や夕景モードで精度が向上するとともに、屋外の緑を鮮やかに仕上げたり、フリッカーによる露出のばらつきを軽減する、といった効果が加わっている。
また、色検知機能が向上し、色検知AFの利用が可能。これは被写体の距離に関係なく肌色を優先する機能で、手前にオブジェクトがあっても奥に人がいれば、優先的に人にピントを合わせる。
動画撮影では新たにMP4記録が可能になったほか、風音を低減するオートウィンドカット機能も搭載。加えてD8000は動画撮影時のデジタルズームと、動画のダイナミックレンジを広げるHDR機能を利用できる。
このほか、対応レンズの光学補正機能においてレンズの歪曲収差補正に対応。周辺光量補正や色収差補正にも対応する。
なお、両機種とも無線LANに加えてNFCに対応。専用アプリアプリをインストールしたスマホをかざすことで、リモートコントロールなどが可能となる。
レンズキットは、それぞれ2種類を用意。EOS Kiss X8iは18-55mmレンズが付属するキット(キヤノンオンラインショップによる税別販売予定価格は10万1800円)と、ダブルズームレンズキット(同12万9800円)がある。EOS 8000Dは18-135mmレンズが付属するキットとダブルズームレンズキット(どちらも13万4800円)を用意する。