カリフォルニア州バークレーはすっかりと春らしい陽気で、昼間は20度近くまで上がる日もあります。そんな暖かさにつられてか、桜のような花が街でちらほら咲き始めています。日本の桜よりも華奢な樹形で、ピンクの色も濃いのですが、春の訪れを告げる華やかさは、日本と同じように受け入れられ親しまれているようです。
ちなみに、2月の最終週は、サンフランシスコを離れ、ロサンジェルスに行っています。日本でも「スーパープレゼンテーション」としておなじみになってきた「TED Conference 2013」へ取材に行くことになりました。現地の模様はまた本連載でお伝えしようと思います。
アメリカのブロードバンド環境では
アップロードを多用するクラウドサービスは使いにくい
さて、筆者の通信環境の近況からお伝えしましょう。
筆者は米国に引っ越してきて1年3ヵ月ほどが経過しました。引っ越してきた当初は当然家にはネット回線はなく、どうやってそれを契約しようか、というところからして検索しはじめました。アパートのすぐ近所にある、「はじまりのカフェ」と筆者夫婦の間では呼んでいるカフェへ行き、そこにあるWi-Fiで調べ物をしたり、仕事をしたりしていたのも懐かしい限りです。
その後AT&TのDSL回線を契約し、自宅でもネットが開通しました。ところが1年間使って見て、やはりこの速度は遅いとストレスが高まってきたのです。DSLはご存じの通り、電話回線に使われる銅線を使ったネット接続サービスです。日本ではADSLといわれ、日本にブロードバンド革命をもたらした技術といわれています。Yahoo! BBが駅前でモデムを配っていたのは、もう10年以上前の話です。
みなさんもご存じのように電話局からの距離で速度が決まるという特徴があり、AT&Tのサービス自体は24Mbpsまで契約できますが、我が家では下り6Mbps、上り1.5Mbpsの速度までしか対応していません。東京では光回線の上下100Mbpsという環境に慣れきっていましたから、そのストレスたるや大変なものです。特に上りの速度が遅く、FlickrやYouTube、Dropboxといったアップロードを多用するサービスは夜寝る前にセットしておく、といった使い方をせざるをえませんでした。
ちょうど1年たって、割引期間も終わっているので、今度はケーブルテレビのインターネットサービス「Comcast Xfinity」に乗り換えてみようと思います。カタログ値では、我が家でも一応下り15Mbpsと、倍のパフォーマンスになるようです。そしてAT&Tでは契約できなかったケーブルテレビのサービスもついてきます。
この件については、実際にはどうなのかお知らせしたいと思います。

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