「Shot Now Focus Later」(今すぐ撮ってピント合わせは後から)というキャッチコピーで、鳴り物入りで発表された「Lytro Light Field Camera」(以下Lytroカメラ)。いつのまにか日本国内では発表・発売されることもなく、筆者も自分のお買物リストから落っこちて、忘却の彼方に行ってしまっていた。
そんなLytroカメラの並行輸入品を日本のAmazonで見つけたので、速攻購入した。米国で発売された頃は、国内オークションサイトでも2倍近い法外な値段が付けられて売買されていた。しかし、すでに海外では希少品ではなく、市場に潤沢にある商品なので、極めてリーズナブルな価格で購入することができた。
すでに、マニアックな先人たちが海外から個人輸入して、ウェブサイトにはレビューも多数掲載されている。撮影画像の表示クライアントとしては、発売当初のMac OS X(10.6.6以上)に加えて、Windows8/7 64bit版もサポートされて、「先進キワモノデジカメ」の域を脱却。今のところは、意外と不発に終わっている3Dカメラの穴を埋めるべく、次世代カメラの有力なテクノロジーのひとつにも数えられる域に達した感じだ。
アルミボディーの独特な外観は
「ホームランバー」に似てる?
スマホと同じようなイメージの、スクエアでタイトなパッケージを開けると、Lytroカメラ本体とストラップ、充電とデータ同期用のmicro USBケーブル、マグネット式のレンズカバーと取扱説明書などが出てくる。Lytroカメラ本体は、従来のアナログカメラやデジタルカメラのデザインとは大きく違う、まったくシンプルで新しいユニークなデザインだが、悪くない。
本体サイズは幅41×奥行き112×高さ41mmで、重さは約214g。ボディーはアルミニウムのソリッドなイメージで、撮影時に持つグリップ部分がシリコンラバーで覆われている。筆者は初めてLytroカメラを見た時、その形状が昭和レトロなアイスキャンデー「ホームランバー」に極めて似ていると感じた。
Lytroカメラは記録容量によって、8GBモデルと16GBモデルの2種類が発売されている。外観カラーも、「Electric Blue」「Graphite」(グレー)「Seaglass」(青緑系)と「Red Hot」(16GBモデル)の4種類に加えて、米国の小売店Targetへの限定OEMモデル「Moxie Pink」の5種類と、極めてカラフルなラインナップだ。筆者は8GBのElectric Blueモデルを購入した。
そもそもLytroカメラは、米国スタンフォード大学の教授が考えついた「Light Field Camera」という理論が基礎になっている。しかし、そのままでは「人が持ち歩くカメラ」という限定された大きさや、デザインに収めることが極めて難しいアイデアだった。ところが、昨今のIT製品の加速度的な進化に引っ張られて小型化技術が画期的に進歩し、ついに夢のLytroカメラがコンシューマー市場に登場したわけだ。
「戦略的衝動買い」とは?
そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。
それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。

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