ソフトバンク版のiPhoneユーザーが
機種変更、MNPした場合の料金を詳細チェック
つづいては、既存のiPhoneユーザーが同じキャリアで機種変更するか、MNPでキャリアを移行するかで、どう料金が変わるか、どんなキャンペーンが適用されるかを解説する。端末を割賦で購入している場合は、残金の支払いも発生するが、ここでは純粋に月々の利用料金だけ見ることにする。
まずは、現在ソフトバンク版iPhoneを使っているケースから。
「かいかえ割」の導入で
SB→SBの機種変更でも1年間は料金は増えない?
ソフトバンクは過去にいろいろなプランやキャンペーンが存在したが、iPhone 4Sまでのソフトバンク版iPhoneユーザーのパケット定額は最大月4410円というケースが大半だろう。ところが、LTEに対応したiPhone 5に移行することでパケット定額は5460円に値上がりする。
既存のSB版iPhoneユーザー |
SB版iPhone 5に 機種変更 |
au版iPhone 5にMNP | |
---|---|---|---|
基本使用料 | ホワイトプラン(i) | ホワイトプラン(i) | LTEプラン+誰でも割 |
980円 | 980円 | 0円(最大2年) | |
ISP料金 | S!ベーシックパック(i) | S!ベーシックパック(i) | LTE NET |
315円 | 315円 | 315円 | |
パケット定額 | パケットし放題フラット | パケット定額 for 4G LTE | LTEフラット |
4410円 |
4410円 (2年目以降、5460円) |
5460円 (7GBまで、最大2年) |
|
合計 | 5705円 |
5705円 (2年目以降、6755円) |
5775円 |
その他コスト |
3150円 (契約変更事務手数料) 実質本体代金が +9360円 |
5250円または1万5225円(解除料が必要な場合) |
ソフトバンクでは、iPhoneを含むソフトバンク携帯から、iPhone 5に機種変更したユーザーに、パケット定額を最大1年間1050円割り引く、「かいかえ割」を1月31日まで展開している。これにより1年間は、従来のiPhoneユーザーも負担が増えないという仕組みにして、引き留めを狙っていると考えられる。
iPhone 5に機種変更した場合
これまで使っていたiPhoneを買い取るサービス
ソフトバンクのiPhoneユーザーが、同じくソフトバンクのiPhone 5に機種変更した場合のもう1つのメリットとして、それまで使っていたiPhone(+一部のAndroid端末)を買い取る「スマホ下取り割」がある。
金額は以下の赤枠で囲んだところだ。端末自体は中古ショップなどでも売却できるが、そんなのは面倒だというユーザーには価値があるキャンペーンと言えるだろう。なお、下記の金額は現金でキャッシュバックされるわけではなく、月1000円で買取金額に達する回数まで、利用料金から差し引く形で提供される(たとえば、2万円の場合は1000円×最大20回)。
au版iPhone 5にMNPで転出すると
2年間基本使用料が無料に
さて、つづいてはauのiPhone 5にMNPで転出した場合の料金だ。KDDIではMNPでスマートフォンを新規契約したユーザー向けに「女子割」「男子割」というキャンペーンを実施している(性別や年齢などの制限は特にないので、名称の意味は正直よくわからない)。
この「女子割」「男子割」はMNPでの新規契約に加えて、2年契約が前提の「誰でも割」、パケット定額の「LTEフラット」の組み合わせで適用されるもので、「LTEプラン」の基本使用料が最大2年間無料になる。
というわけで、ソフトバンクからauにMNPした場合の月々の料金が5775円だ。「auスマートバリュー」の対象であれば、さらにここから月1480円割り引かれる。
ここにMNPでの移行の際に発生するコストがプラスされる。契約事務手数料(3150円)をauに、MNP転出手数料(2100円)をソフトバンクに支払う。さらに2年契約を前提にしたプランやキャンペーンを利用していて、契約解除金が不要なタイミングにうまく重なっていない場合は、9975円が発生する。
これに加えて、キャリアメールを使っているなら、知人に新しいメールアドレスを通知するといったユーザー側の手間ももちろん必要だ。とはいえ、同じiPhoneなので、キャリアメールのアドレス以外にはさほど移行に手間はかからないのも確かである。