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脱価格競争に挑む、年商24億ぺット用品通販の大胆な戦略 (2/3)

2013年01月18日 11時00分更新

文●三浦たまみ

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療法食で価格競争から脱する

 競争を勝ち抜いてきたとはいえ、はじめから順風満帆だったわけではない。特に、オープン当初から数年間は、苦戦を強いられた。

「当時の主力商品は、ペットフードやペット用品。仕入れた商品をそのまま販売していたので、言うなれば、やる気があればだれでも売れる。参入障壁が低い分、競合するネットショップもどんどん出てきて、あっという間に価格競争に巻き込まれてしまいました。安売りで勝負したら大手には太刀打ちできず、危機感がつのりました」

「うちならでは」の特徴を、どうやって出していけばいいのか――。黒澤氏は、社員と何度も話し合いを重ねた末、大きく方針を転換して、通常は動物病院で獣医師の診察を受けなければ処方されない商品を主力商品に据えた。具体的には、動物用の動物用医薬品やサプリメント、療法食(りょうほうしょく)と呼ばれる食事管理用のペットフードなどだ。

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療法食は、動物病院で獣医の診察を受け、自分のペットが、どの療法食が必要か分かっている人のみに販売している

「動物病院で扱う商品を販売できるネットショップとなると、相当に絞られる。そのために動物病院を買収し、動物用医薬品を販売できる『動物用医薬品登録販売者』の資格を持つ人をスタッフに迎えて実現しました。動物病院で扱う商品のなかでも特に力を入れているのは療法食です。療法食とは、肥満、皮膚の病気、関節の痛みなど、特定疾患を抱える犬や猫のために特別に作られたフードのことです。需要がますます高まると見込んで、力を入れたいと思いました」

 療法食の取り扱いを契機に、リスティング広告も「療法食」に関するキーワードに絞って展開したところ、見込み客をピンポイントで囲い込めるようになった。

「動物病院で処方している療法食の価格は、極端に高い。だから、うちでは適正価格での販売を目指したところ、多くのお客さまに喜んでいただきました。療法食を主軸に早いうちに方向転換できたことは、間違いなく、競合他社から抜きん出る大きな一歩になりました」

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療法食の犬用タイプ別一覧を見ると、療法食が部位別にカテゴライズされ探しやすいようになっている

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