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Samsung、欧州でApple製品の販売差止要求を撤回

2012年12月19日 21時30分更新

文● 末岡洋子

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 Samsungは12月18日、欧州でのApple製品差し止め要求を取り下げた。意外とも言える動きだが、背景には欧州で進行しているSamsungの必須技術特許(FRAND特許)のライセンスについての調査が関係ありそうだ。Samsungは同時に、今後も特許侵害に対する損害賠償など対立の姿勢を崩さない意志も示している。

 Samsungは18日、Reutersなどの主要メディアに声明文を送り、イギリス、フランス、ドイツ、オランダ、イタリアの欧州5カ国でApple製品の販売差し止め要求を取り下げると発表した。「Samsungは自社技術を公正(fair)、合理的(reasonable)、非差別的な条件(non-discriminatory)でライセンスすることにコミットしており、法廷よりも市場で公正に競争したほうがよいと強く信じている」とSamsungは説明している。

 AppleとSamsungはスマートフォンとタブレットのモバイル分野で激しい競合関係にあり、複数の国で特許訴訟を繰り広げている。主として、Appleはデザインの特許を、Samsungは無線通信などの技術が関連する特許を主張することが多い。

 2012年1月末、欧州連合の執行機関である欧州委員会(EC)はSamsungに対し、FRAND(Fair、Reasonable、Non-Discriminatoryの略)特許のライセンス状態が欧州の競争法(独占禁止法)に違反していないかについて調査を開始している。調査は現在も継続中で、ECの広報担当はBloombergに対し、「調査は続いている」とコメントしている。

 なお、ECは同様の理由でGoogle傘下のMotorola Mobilityに対しても調査を開始した。一方、無線技術分野で多数の必須技術特許を抱えるEricssonは、SamsungがFRAND特許のライセンス合意を拒否したとしてアメリカで訴訟を起こしている(関連記事)。

 前日の17日にアメリカでは、Samsungの26製品に対して販売差し止めを求めるAppleの訴えを判事が退けた。8月にAppleの主張を認めSamsungに10億ドル以上の罰金支払いを命じたJucy Koh判事は今回、Appleが挙げたSamsung製品は「iPhone」の販売に大きな影響を与えていないという理由からAppleの要求を棄却したと伝えられている。26製品のうち、現在でも販売されているものは「GALAXY S II」の3機種のみだったようだ。

 18日に調査会社のIHS iSuppliが発表した2012年通年のスマートフォン市場調査によると、スマートフォン市場でのシェア(台数ベース)はSamsungが前年の20%から8ポイントアップの28%、Appleが前年19%から1ポイントアップの20%となり、2社で5割弱を占めた格好となった。

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