ソケットは先代と同じSocket AM3+を採用
旧マザーではBIOSアップデートが必要な場合もアリ
Visheraでは、内部アーキテクチャーの変更は微細のため、ソケットは先代と同じSocket AM3+だ。一部旧マザーボードではBIOSのアップデートが必要になるが、TDP 125Wも変わりなく、基本的には流用できると考えていいだろう。
チップセットはノース/サウスの2チップ構成で、「AMD 990FX」、「AMD 990X」、「AMD 970」の3種類のノースブリッジが正式に対応する。これらの最も大きな違いはPCI Expressレーン構成で、最上位の「AMD 990FX」は、PCI Express(x16)×2/PCI Express(x8)×4のレーン分割をサポートし、フルレーンの2wayや4Wayのマルチグラフィックスに対応する。一方「AMD 990X」では、PCI Express(x16)×1/PCI Express(x8)×2まで、「AMD 970」はマルチグラフィックスをサポートせずPCI Express(x16)×1のみに制限される。
チップセットのスペック表 | |||
---|---|---|---|
型番 | AMD 990FX+SB950 | AMD 990X+SB950 | AMD 970+SB950 |
PCIe(x16)レーン | (x16)×2/(x8)×4 | (x16)×1/(x8)×2 | (x16)×1 |
マルチグラフィックス | 対応 | 対応 | 非対応 |
Hyper Transport | 5.2GT/s | 5.2GT/s | 4.8GT/s |
Serial ATA | SATA3.0×6 | SATA3.0×6 | SATA3.0×6 |
RAIDレベル | 0/1/5/10 | 0/1/5/10 | 0/1/5/10 |
USB 3.0 | - | - | - |
USB 2.0 | 12 | 12 | 12 |
また「HyperTransport」の速度にも違いがあり、「AMD 990FX」と「AMD 990X」では5.2GT/sなのに対して、ローエンドの「AMD 970」では4.8GT/sとやや低速だ。CPUクロックに比べるとその影響は小さいが、パフォーマンスを重視する場合は注意してほしい。
なお、組み合わされるサウスブリッジは「SB950」でUSB 3.0は非対応だが、多くの製品では別チップで増設されており、それほど大きな問題にはならないだろう。
ちなみにメーカー独自対応により旧世代のチップセットでもSocket AM3+をサポートする格安な製品も存在する。こういったモデルではオンボードグラフィック機能も内蔵されているものが多く、コストを重視するなら検討してみるといいだろう。
Socket AM3+のオススメマザーボードを紹介
前述の通りSocket AM3+対応マザーボードには格安製品も数多くラインナップされている。ただし、せっかくハイエンドCPUを使うからには、やはりマザーボードにもこだわりたいところ。そこで今回は各メーカーの上位モデルを中心にオススメマザーボードを紹介していくことにしよう。
Visheraに合わせて登場したOC向けマザーボード
ASUSTeK「Crosshair V Formula-Z」
製品情報:http://www.asus.co.jp/Motherboards/AMD_AM3Plus/Crosshair_V_FormulaZ/
実売価格:2万3000円前後
ASUSTeKが展開するオーバークロッカー/ゲーマー向けブランド「R.O.G.(Republic of Gamers)」シリーズに属するATXマザーボード。
チップセットはAMD 990FX+SB 950のハイエンド仕様で、ハイパワーかつ高耐久なデジタル電源回路「Extreme Engine Digi+ II」や「Extreme Tweaker」機能によりオーバークロック耐性が大幅に引き上げられている。ちなみに、先日行なわれたAMDのオーバークロックイベントで、サミ・マキネン氏が本製品を使用して“8367.11MHz”の高スコアを計測した。その耐久性の高さは実証済みで、ハイクロック狙いのユーザーにオススメだ。
また、基板上をデジタルエリアとアナログエリアに分けることで、ノイズの影響を抑え高音質を実現するゲーマー向けオーディオ機能「SupremeFX III」やIntel LANチップ+通信最適化技術「Game First II」などゲーム向けの機能を豊富に搭載するのも特徴の一つ。実売価格が2万3000円前後とCPUより高価な点はご愛敬。AMDでパフォーマンスを追求するなら選んでおいて損はない1枚だ。
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