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AMD大好き! AMD派に送る最新自作レシピ 第2回

新生AMD FXシリーズ“Vishera”でハイエンドPCに挑戦!

2012年12月18日 11時00分更新

文● 池座 優里

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ソケットは先代と同じSocket AM3+を採用
旧マザーではBIOSアップデートが必要な場合もアリ

 Visheraでは、内部アーキテクチャーの変更は微細のため、ソケットは先代と同じSocket AM3+だ。一部旧マザーボードではBIOSのアップデートが必要になるが、TDP 125Wも変わりなく、基本的には流用できると考えていいだろう。

緑色に着色されている部分がPiledriverで改良された部分。アーキテクチャーの変更は微細だが、改良点はコア全体の半分程度に及んでいる

 チップセットはノース/サウスの2チップ構成で、「AMD 990FX」、「AMD 990X」、「AMD 970」の3種類のノースブリッジが正式に対応する。これらの最も大きな違いはPCI Expressレーン構成で、最上位の「AMD 990FX」は、PCI Express(x16)×2/PCI Express(x8)×4のレーン分割をサポートし、フルレーンの2wayや4Wayのマルチグラフィックスに対応する。一方「AMD 990X」では、PCI Express(x16)×1/PCI Express(x8)×2まで、「AMD 970」はマルチグラフィックスをサポートせずPCI Express(x16)×1のみに制限される。

チップセットのスペック表
型番 AMD 990FX+SB950 AMD 990X+SB950 AMD 970+SB950
PCIe(x16)レーン (x16)×2/(x8)×4 (x16)×1/(x8)×2 (x16)×1
マルチグラフィックス 対応 対応 非対応
Hyper Transport 5.2GT/s 5.2GT/s 4.8GT/s
Serial ATA SATA3.0×6 SATA3.0×6 SATA3.0×6
RAIDレベル 0/1/5/10 0/1/5/10 0/1/5/10
USB 3.0 - - -
USB 2.0 12 12 12

 また「HyperTransport」の速度にも違いがあり、「AMD 990FX」と「AMD 990X」では5.2GT/sなのに対して、ローエンドの「AMD 970」では4.8GT/sとやや低速だ。CPUクロックに比べるとその影響は小さいが、パフォーマンスを重視する場合は注意してほしい。
 なお、組み合わされるサウスブリッジは「SB950」でUSB 3.0は非対応だが、多くの製品では別チップで増設されており、それほど大きな問題にはならないだろう。

「AMD 880G」+「SB850」チップ構成のMSI「880GMS-E41(FX)」。Visheraコアの「AMD FX」も95Wまで対応する

こちらはさらに旧世代「AMD 760G」+「SB710」チップのMSI「760GM-P34 (FX)」。実売5000円前後ながら、TDP125Wまでサポートされ「FX-8350」にも対応する

 ちなみにメーカー独自対応により旧世代のチップセットでもSocket AM3+をサポートする格安な製品も存在する。こういったモデルではオンボードグラフィック機能も内蔵されているものが多く、コストを重視するなら検討してみるといいだろう。

Socket AM3+のオススメマザーボードを紹介

 前述の通りSocket AM3+対応マザーボードには格安製品も数多くラインナップされている。ただし、せっかくハイエンドCPUを使うからには、やはりマザーボードにもこだわりたいところ。そこで今回は各メーカーの上位モデルを中心にオススメマザーボードを紹介していくことにしよう。

Visheraに合わせて登場したOC向けマザーボード
ASUSTeK「Crosshair V Formula-Z」

製品情報:http://www.asus.co.jp/Motherboards/AMD_AM3Plus/Crosshair_V_FormulaZ/
実売価格:2万3000円前後

オーバークロッカー/ゲーマー向けの特別設計を施したハイエンドマザーボード「Crosshair V Formula-Z」

 ASUSTeKが展開するオーバークロッカー/ゲーマー向けブランド「R.O.G.(Republic of Gamers)」シリーズに属するATXマザーボード。
 チップセットはAMD 990FX+SB 950のハイエンド仕様で、ハイパワーかつ高耐久なデジタル電源回路「Extreme Engine Digi+ II」や「Extreme Tweaker」機能によりオーバークロック耐性が大幅に引き上げられている。ちなみに、先日行なわれたAMDのオーバークロックイベントで、サミ・マキネン氏が本製品を使用して“8367.11MHz”の高スコアを計測した。その耐久性の高さは実証済みで、ハイクロック狙いのユーザーにオススメだ。

オーバークロックイベントでは、本マザーボードと「FX-8350」の組み合わせで“8367.11MHz”の高スコアを計測した

 また、基板上をデジタルエリアとアナログエリアに分けることで、ノイズの影響を抑え高音質を実現するゲーマー向けオーディオ機能「SupremeFX III」やIntel LANチップ+通信最適化技術「Game First II」などゲーム向けの機能を豊富に搭載するのも特徴の一つ。実売価格が2万3000円前後とCPUより高価な点はご愛敬。AMDでパフォーマンスを追求するなら選んでおいて損はない1枚だ。

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