12月15日から、ソフトバンクのiPhone 5やSoftBank 4G対応スマートフォンでテザリングのサービスが始まった。
テザリング開始を首を長くして待っていた人はもちろん、「そもそもテザリングってなに?」という人も含めて、Q&A形式で詳しく解説していこう。
Q1 そもそもテザリングってなに?
A1 スマートフォンのインターネット回線を無線LANなどを経由して、他の機器で共有する
スマートフォンには携帯キャリアのネットワークに接続して、データ通信を行なう機能が搭載されているが、このネット接続機能をパソコンやゲーム機などと共有するのがテザリング機能だ。これにより、無線LAN機能しか持っていないデジタル機器でも、外出先などでインターネットに接続できるようになる。
スマホと他機器間の接続は無線LANが一般的だが、USBケーブルやBluetoothでの接続に対応している機器もある。これらを区別するため、「Wi-Fiテザリング」「USBテザリング」「Bluetoothテザリング」という呼び方をすることもある。
Q2 スマートフォンがテザリングに対応するって、要はモバイルルーターと同じことができるって意味?
A2 そのとおり。
外出先でインターネットに接続するのに便利なモバイルルーター。テザリングに対応したスマホであれば、同じことができると考えてOKだ。スマホのCPUが高速化されこともあり、専用機であるモバイルルーターと比較しても、通信速度や同時接続台数(5~10台程度)という観点からはほとんど性能差はない。
Q3 では、もうモバイルルーターは要らないのでは?
A3 そうとも言えるが、スマホはバッテリーが小さいので要注意。
スマホ+テザリングであれば、モバイルルーターと同じことができるのは確かだが、かといってモバイルルーターに存在価値がなくなったわけではない。
たとえば、モバイルルーターのメリットとしてあげられるのが、バッテリー容量の大きさ。大容量化されたとはいえ、2000mAh前後のスマホに対して、モバイルルーターは3000~4000mAh程度のものが多い。当然利用できる時間に差がある。
また、スマホ1台持ちの場合、バッテリーを完全に切らしてしまうと電話もできなくなる(当たり前の話だが)。スマホのテザリング機能を日常的に活用するつもりであれば、モバイルバッテリーなどでしっかり対策しておくことが重要だ。逆にたまに短時間使う程度であれば、スマホ+テザリングで十分と言える。
Q4 テザリングを利用可能にするには、どう設定する?
A4 メニューから操作する。Androidスマホの場合、ウィジェットなどからオンにできるものも多い。
Androidスマホの場合は、【設定】→【その他】→【テザリング】で「Wi-Fiテザリング」をオンにする(Android 2.3の場合は、【設定】→【無線とネットワーク】→【テザリング】)。ウィジェットや通知領域のメニューから簡単にオン/オフを切り替えられる端末も多い。
iPhone 5の場合は、【設定】→【インターネット共有】で、機能をオンにする。
12月15日からテザリングに新たに対応するソフトバンクのAndroidスマホ2製品については、そのためのアップデートがすでに用意されている。iPhone 5はキャリア設定の更新で対応する(【設定】→【一般】→【情報】でアップデートがある場合はメッセージが表示される)。
ちなみにAndroidスマホでは、無線LANのパスワードを設定しなくてもWi-Fiテザリングをオンにできるが、これは勝手に回線を使われるだけでなく、犯罪の踏み台にされる可能性もある。自宅の無線ルーターと同様に必ず暗号化しておきたい。