右脳と左脳をつかう「コンバーチブル型のUltrabook」
とインテルからの3つの提案
とくに、吉田社長が強調してみせたのが、コンバーチブル型のUltrabookの登場である。
吉田社長は、こんな言い方でコンバーチブル型のUltrabookを表現する。
「右脳にも、左脳にも適したデバイスが、コンバーチブル型のUltrabookとなる」。
タブレットやスマートフォンの主な利用シーンは、観る、あるいは聴くという用途。これは主に右脳を使うものだとする。それに対して、作るというPCに求められる要素は、左脳を利用するものだという。
「コンバーチブル型のUltrabookは、PCの利便性と、タブレットの楽しさを兼ね備えたものであり、これによって、好きなところで、好きなように利用できるのが特徴」と語る。
モードを変えることで、タブレットとPCの両方に利用できるコンバチーブル型のUltrabookは、まさに右脳と左脳のいずれをを使うことができるデバイスというわけだ。
コンバーチブル型Ultrabookの利用シーンとして、インテルでは、3つの具体例を提示してみせる。
ひとつは、一人の時間が楽しくなるという提案だ。
インテル マーケティング本部長の山本専氏は、「自宅のなかでは、PCとタブレットの形態を切り替えて、オン(ビジネス)でも、オフ(プライベート)でも利用できる。寝ころんでも、起きても使えるのが特徴であり、公私ともに大事なパートナーになる」とする。
2つめが、街が楽しくなるという提案である。
休日のカフェで談笑する2人の20代女性の利用シーンを例にあげながら、「薄くて、軽いUltrabookは、女性のバッグにも余裕をもって入れることができ、さらに写真の撮影や画像の編集、文章の作成といった作業を、タブレットモードとPCモードを切り替えることで、スムーズに行なえる。また、GPS機能を利用することでショッピングや次の行き先などを選ぶことができ、コンバーチブルを一緒に持ち運ぶことで、街での利用がさらに楽しくなる」とする。
そして、3つめが、家族が楽しくなるという提案だ。3世代が同居する家庭を例に、タッチ機能による直感的な操作によって、シニアも子供も簡単に利用することができるほか、家族が共有するUltrabookとして、父の仕事、母の趣味での利用、あるいは家族がUltrabookを囲んで、次の旅行のプランを練るといった使い方を提示する。「家族の真ん中にUltrabookを置き、様々な用途で、様々なモードに変えて利用できる」というわけだ。
このように、コンバーチブルとタッチ機能の登場が、さらにUltrabookの価値を高め、用途の広がりを実現しているともいえる。
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