ヘッドフォンアンプはヘッドフォンとの相性も重要
買う前の試聴は不可欠!
今回聴いたヘッドフォンアンプは、ポータブル型ということもあって、低音の増強を狙ったものが多かった。それぞれに個性の違いはあるが、元のヘッドフォンの音の違いもわかりやすく、初めて使う人もその効果を実感しやすいだろう。
ただし、こうしたキャラクターの強いアンプは、ヘッドフォンの音の個性との相性も発生するので、どんなヘッドフォンを使っても同様の効果が出るわけではない。実際に使っているヘッドフォンを組み合わせて音の変化を確認することは欠かせないだろう。
個人的に好ましかったのは、アンプ自体のキャラクターが薄いORBのJADE to go JAPAN。ヘッドフォンの持ち味を生かしたまま音のグレードアップが得られるのは個人的なアンプの理想像でもある。
ただし、音の変化が少ないので、ちょっと聴いただけでは違いがわからないかもしれない点はあらかじめ覚えておいてほしい。
やっぱりオーディオ機器は高い物ほど音がいいのか?
ヘッドフォンアンプはヘッドフォン以上にオペアンプの性能やシャーシ剛性、電源回路の設計といったコストの投入が音に反映しやすいので、価格に比例してその質は向上する傾向が強まる。
アンプ自体の質の吟味、愛用するヘッドフォンとの相性など、チェックポイントは数多い。単純にお金を出せば幸せになれる類のものではないので、本記事も参考にしつつ、自分のための音のいい製品を選んでほしいと思う。