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塩田紳二のWindows 8 IN-N-OUT 第23回

実は「完成」していないWindows 8 開発はこの先も続く

2012年10月19日 12時00分更新

文● 塩田紳二

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 Windows 8がRTMとなりGAの節目を迎えても、バグの報告は終わるわけでないため、その後も調査は続けられる。そして中には、早急に対応すべき障害も出てくる。例えば発生頻度は低いが致命的な問題だったという場合や、頻度は低くとも結果が重大な問題(クラッシュやPCの乗っ取り)を引き起こすような場合だ。

 またWindowsの開発では、定期的にパフォーマンスの自動テストが行なわれる。ここではさまざまな性能の目標が設定されており、目標を達成すべく開発されるのだが、スケジュールの関係から緩い目標が設定されることもありえる。そんな時、開発者によっては「チューニングをもう少し追い込みたい」と考えることもあるだろう。こうしたパフォーマンスに関わるアップデートもまた、Windows 8が出荷されてから提供されることになる。

Windows Updateはカタログページから
自分でダウンロードもできる

 なお、Windows Updateで提供されるアップデータは、ユーザー自身でダウンロードしてインストールすることも可能だ。Windowsアップデートのカタログはこちらにある。

Windows Updateのカタログサイト。現在配布されているアップデートを検索、ダウンロードできる

 ここから検索機能を使って、必要なアップデートやドライバーなどの更新を探し、リストが表示されたら、必要なアップデートの右側の欄にある「Download」リンクをクリックする。クリックされたアップデートは「バスケット」に入るので、最後に検索欄の下にある「view basket」リンクでバスケットの中身を確認してから、「Download」ボタンでダウンロードを開始する。すでにWindows 8用のアップデートも登録されているが、Consumer Preview版向けのアップデートなどもあるので、使用の際は注意すること。通常はWindows Updateに任せておけば十分だ。

検索結果のリスト。ダウンロードしたいアップデート項目の右端の「Add」でバスケットに追加していく

検索欄下の「view basket」(赤枠内)をクリックしてバスケットを開き、「Download」ボタンで全部をまとめてダウンロードできる

Windows 8スタイルアプリは
ストアからアップデート

 Windows 8になると、Windows 8スタイルアプリは「Windowsストア」からしかインストールができなくなる。OS標準で付属するWindows 8スタイルアプリ(メールやカレンダー)などは、Windowsストアアプリの「更新プログラム」としてアップデートされる。Windows 8はソフトウェアアップデートを、2ヵ所で行なう必要があるわけだ。

 なお、Windows Updateのデフォルト設定は「自動でダウンロードしてインストール」であるが、Windowsストアの標準設定では、ダウンロードまでは自動で行なうが、インストールはユーザーの指示によって行なう形になっている。自動インストールするオプションはなく、更新アプリの一覧ページに「全部をアップデート」という機能があるだけだ。場合によってはアプリのアップデートをしない方がいいと、ユーザーが判断することもありえるからだ。

Windowsストアのアプリ更新設定。自動的にダウンロードするかどうかを指定できるが、自動的にインストールするわけではない

 ちなみに、Windows 8は接続しているネットワークが、携帯電話系の従量制かそれ以外かを設定できる。携帯電話系の通信を使っているときに、巨大なアップデートファイルを勝手にダウンロードすることはなくなった。

Windows 8のネットワーク設定では、接続先を「従量制」「定額制」に設定できる。従量制と指定された接続先からは、アップデートの自動ダウンロードが行なわれなくなる

 Windows 8スタイルアプリに関しても、RTM後にアップデートが配信されており、機能が強化されている。例えば地図アプリに関しては、ルート案内(現時点では車のナビゲーションのみ)や、ピン(地図上に配置できるマーク)が利用できるようになった。SkyDriveアプリでは、フォルダやファイルの名前変更や移動が可能になった。

 来週にはWindows 8が発売されるこの時期になっても、アプリの機能強化は止まっていないようだ。RTM版までのWindows 8スタイルアプリは、最低限の機能を提供しているだけという印象があったが、メールアプリがIMAP接続に完全対応したり、スレッド表示が可能になるなど、本格的な機能を備えつつある。サードパーティーアプリは否定しないものの、標準アプリでも十分な体験が可能という感じになりそうだ。

 GAを目前にして、まだWindows 8は変化が続いている。

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