Windows 8がRTMとなりGAの節目を迎えても、バグの報告は終わるわけでないため、その後も調査は続けられる。そして中には、早急に対応すべき障害も出てくる。例えば発生頻度は低いが致命的な問題だったという場合や、頻度は低くとも結果が重大な問題(クラッシュやPCの乗っ取り)を引き起こすような場合だ。
またWindowsの開発では、定期的にパフォーマンスの自動テストが行なわれる。ここではさまざまな性能の目標が設定されており、目標を達成すべく開発されるのだが、スケジュールの関係から緩い目標が設定されることもありえる。そんな時、開発者によっては「チューニングをもう少し追い込みたい」と考えることもあるだろう。こうしたパフォーマンスに関わるアップデートもまた、Windows 8が出荷されてから提供されることになる。
Windows Updateはカタログページから
自分でダウンロードもできる
なお、Windows Updateで提供されるアップデータは、ユーザー自身でダウンロードしてインストールすることも可能だ。Windowsアップデートのカタログはこちらにある。
ここから検索機能を使って、必要なアップデートやドライバーなどの更新を探し、リストが表示されたら、必要なアップデートの右側の欄にある「Download」リンクをクリックする。クリックされたアップデートは「バスケット」に入るので、最後に検索欄の下にある「view basket」リンクでバスケットの中身を確認してから、「Download」ボタンでダウンロードを開始する。すでにWindows 8用のアップデートも登録されているが、Consumer Preview版向けのアップデートなどもあるので、使用の際は注意すること。通常はWindows Updateに任せておけば十分だ。
Windows 8スタイルアプリは
ストアからアップデート
Windows 8になると、Windows 8スタイルアプリは「Windowsストア」からしかインストールができなくなる。OS標準で付属するWindows 8スタイルアプリ(メールやカレンダー)などは、Windowsストアアプリの「更新プログラム」としてアップデートされる。Windows 8はソフトウェアアップデートを、2ヵ所で行なう必要があるわけだ。
なお、Windows Updateのデフォルト設定は「自動でダウンロードしてインストール」であるが、Windowsストアの標準設定では、ダウンロードまでは自動で行なうが、インストールはユーザーの指示によって行なう形になっている。自動インストールするオプションはなく、更新アプリの一覧ページに「全部をアップデート」という機能があるだけだ。場合によってはアプリのアップデートをしない方がいいと、ユーザーが判断することもありえるからだ。
ちなみに、Windows 8は接続しているネットワークが、携帯電話系の従量制かそれ以外かを設定できる。携帯電話系の通信を使っているときに、巨大なアップデートファイルを勝手にダウンロードすることはなくなった。
Windows 8スタイルアプリに関しても、RTM後にアップデートが配信されており、機能が強化されている。例えば地図アプリに関しては、ルート案内(現時点では車のナビゲーションのみ)や、ピン(地図上に配置できるマーク)が利用できるようになった。SkyDriveアプリでは、フォルダやファイルの名前変更や移動が可能になった。
来週にはWindows 8が発売されるこの時期になっても、アプリの機能強化は止まっていないようだ。RTM版までのWindows 8スタイルアプリは、最低限の機能を提供しているだけという印象があったが、メールアプリがIMAP接続に完全対応したり、スレッド表示が可能になるなど、本格的な機能を備えつつある。サードパーティーアプリは否定しないものの、標準アプリでも十分な体験が可能という感じになりそうだ。
GAを目前にして、まだWindows 8は変化が続いている。
この連載の記事
-
第34回
PC
Windows 8の狙いは、UIの変化よりもAPIの変化が本質 -
第33回
PC
Windows 8が動作しなくなった? 新しくなった修復機能 -
第32回
PC
Windows 8でIMEに求められる新しい要素とはなにか? -
第31回
PC
Windows 8の無線LANをコマンドラインで細かく制御 -
第30回
PC
Windows 8をマウスで使いやすくするレジストリの小技 -
第29回
PC
周辺機器・アプリがWindows 8/RTで動くか確認する方法 -
第28回
PC
Windows 8のキーボードショートカットを全公開 -
第27回
PC
Windows 8が使いにくい? マウスを変えると印象も変わる -
第26回
PC
実はNFCに対応しているWindows 8 ただしアプリは不足 -
第25回
PC
実は扱いがまったく異なるWindows 8でのタッチパネル -
第24回
PC
Surfaceから見えるWindows RTの実像と、将来PCへの影響 - この連載の一覧へ