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いい音で音源を楽しむための基本を解説 PCオーディオ入門 第2回

野村ケンジが教えるPCオーディオの基本

佐武宇綺が学ぶ! ヘッドホンとイヤホンのタイプ別の特徴

2012年10月09日 23時00分更新

文● MacPeople編集部、講師●野村ケンジ、生徒●佐武宇綺、写真● 今井宏昭

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ヘッドホン/イヤホンには
さまざまなタイプがある

 まずはヘッドホンとイヤホンのそれぞれのタイプについて、その特徴を把握しておきましょう。メリット/デメリットを記載しておくので、製品選びの際などに参考にしてもいいと思います。

●ヘッドホン
ヘッドホンには「開放型/密閉型」「オンイヤー/アラウンドイヤー」の2×2形式があります
開放型 ──ハウジングと呼ばれる部分に穴が空いているもの
 メリット:伸びやかで素性の良い音が作りやすい
 デメリット:音漏れがする
密閉型 ──ハウジングと呼ばれる部分に穴がなく密閉されているもの
 メリット:音漏れがほとんどない
 デメリット:開放型に対して音作りが難しい
オンイヤー ──耳たぶの上にイヤーパッドを置くタイプ
 メリット:コンパクトなサイズ&軽量
 デメリット:長時間の使用だと疲れる
アラウンドイヤー ──イヤーパッドが耳たぶを覆うタイプ
 メリット:耳と振動板の間の空間が広いので音質的に有利&疲れにくい
 デメリット:重くなる/コンパクトに収納しづらい

●イヤホン
イヤホンには「インナーイヤー/カナル型」「ダイナミック型ドライバー/BA(バランスド・アーマチュア)型ドライバー」の2×2形式があります
インナーイヤー ──iPhone純正イヤホンなどに見られる耳にかけるタイプ
 メリット:装着感が良好
 デメリット:音漏れがする
カナル型 ──耳栓タイプ。いま主流となっているスタイル
 メリット:音漏れがない
 デメリット:装着感にクセがあり、好みが分かれる
ダイナミック型 ──一般的なスピーカーと同じ形式のドライバー
 メリット:音色が自然
 デメリット:音のひずみ感が生じやすい
BA型 ──一般的なものとは異なる特殊な形状のドライバー
 メリット:サイズがコンパクト。人の声がリアルに聞こえる
 デメリット:帯域幅が狭く、複数個搭載しないとバランスの良い音になりづらい

ヘッドホン/イヤホンに タイプがある理由

 ヘッドホン/イヤホンにさまざまな種類があるのは、それぞれが作り上げられてきた過程や目的が異なるからです。ここでは、その中~特徴的なものをいくつか紹介していきましょう。

●ヘッドホン
 スピーカーを耳の両脇に固定、持ち運びできるようにしたのがヘッドホンの発祥です。このため、携帯性や装着性を重視しつつも、いちばんに音質が優先される傾向があります。

●オンイヤー型ヘッドホン
 ポータブルオーディオ「ウォークマン」の誕生とともに、手軽に屋外でも音楽を楽しめるように生み出されたヘッドホン。そのため、携帯性やコンパクトさが最も重視されています。音漏れが多少あるのは、誕生した当時、音漏れに関しては現在ほどうるさくいわれていなかったことが要因として挙げられます。

●カナル型イヤホン
 もともとは補聴器などに広く使われていた形式で、のちにステージモニターとして使われはじめたことが、音楽用イヤホンとして広まるきっかけとなりました。このため、遮音性がとても高い作りになっています。なお、高級カナル型イヤホンでよく使われているBA型ドライバーは、この補聴器に使われていたものです。

Mac_Audio_201210_01-02

向かって左側が密閉型のヘッドホン「SRH940」、右側が開放型のヘッドホン「SRH1840」。どちらもケーブルを取り外せるのだが、「私はすぐ断線させてしまうから、重要なポイントですね!」と佐武さん

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