単焦点レンズは構図を考えながら撮影するのがポイント
単焦点レンズは画角が固定されているので、「ちょっと広く」とか「ちょっと狭く撮りたい」とか思ったときには自分で前後に動いて近寄ったり離れたりしなければならない。
動ける場所ならいいが動けない場所で撮影することもあるだろうし、ズームがあれば動かずに画角を変えることができるのでたしかに便利ではある。
しかしズームばかりを使っているとただ広く写ってるだけとか漫然とした写真になりがちだ。別に漫然な写真が悪いわけではないが、せっかくなら固定された画角でどんな風に構図を切り取れば“イイカンジ”になるかを考えながら写真を撮ってみるのも面白いのだ。
標準ズームの広角側で普通に撮影
30mmで縦位置にしたり横位置にしたりしながら見せたい部分を切り出した写真
左は18mmの広角側で普通に撮影した写真で、右は30mmで中央部だけを縦位置でアップにしてみた。漫然と見える風景を撮るだけでなく、見せたい部分を強調できる構図を考えて撮影してみよう
24mmで道端でスナップ。最短撮影距離がかなり短いので距離をあまり気にしないで撮影できる点が便利。見たときの雰囲気やイメージに近い画角で撮れるのでスナップ派の人にはお薦めの一本
30mmマクロで撮影。マクロレンズなのでピントの合う距離を気にしないでズンズン近づいて撮影できる。45mm相当と標準的な焦点距離なので普段使いにも便利。コンデジに比べてミラーレスや一眼レフは接写に弱く、対応したレンズがほしくなるが標準域の30mmなら汎用性が高い
50mm/F1.8で撮影。75mm相当の中望遠レンズで画角が狭く、背景の写りこんでくる範囲が狭いので不要なモノを排除しやすい。また、明るくボケやすいので被写体を強調しやすい
同じく50mm/F1.8で撮影。見せたい部分だけを切り出して撮ることで、余分な情報(背景)を与えないでストレートに表現できる
不便さを楽しむというのもなんだが、見え方を考えながら撮ると段々と写真が楽しく感じられるようになる。少しでも“イイカンジ”に写したいと思うなら単焦点レンズで構図を考えながら撮影してみてほしい。