アマゾンが、タブレット端末「Kindle Fire」にソーシャルゲームプラットフォーム機能を付与する「GameCircle」を発表した。現在GameCircleは開発者向けのAPIが公開された段階で、一般ユーザー向けのローンチは数週間後になるとみられる。
GameCircleにはデバイス間でセーブデータを引き継ぐ機能があり、現在アマゾンが開発中と噂されるスマートフォン製品の近い将来でのリリースを示唆するものではないかとも推測されている。
「GameCircle」とは?
GameCircleを端的に説明すれば、アップルがOS X(Mountain Lion以降)やiOS向けに提供している「Game Center」や、iOSやAndroid向けにサービスが提供されている「OpenFeint」に近いものだ。
モバイルOS上で動作するゲームアプリのプレイ結果を記録し、友人と比べたり、ときには対戦したり、あるいはチャットなどのコミュニケーションツールとして利用するなど、ゲームアプリで共通のプラットフォームを提供するサービスだと思えばいいだろう。
アマゾンは開発者向けの機能紹介ページを用意しており、機能紹介のプロモーション動画などを確認できる。
また動画でも紹介されているように、現在のGameCircleでは、下記の3つの機能が利用可能だ。
ゲームの各種記録をまとめる「Achievements」
ゲームでの達成記録(Achievements)をまとめるもの。ゲームのハイスコアやクリア記録などがここで一覧できる。サンプル画面では、Temple Runというゲームのプレイ記録(ハイスコアやアイテム収集達成度)がバッジ形式で表現されている。これらはゲーム内でいつでも参照できるようになっており、同一ユーザーであれば記録が引き継がれる。
ランキングシステム「Leaderboards」
Achievementsが自己記録であるなら、「Leaderboards」はGameCircle利用者全体のハイスコア記録を集計し、それに対して自分がどのポジションにいるかを示したものとなる。自分のポジションは%方式で表示され、現在どの程度のランキングに位置しているかを把握できる。
異なるデバイス間でセーブデータを同期する「Sync」
Syncは進行中のゲームデータを記録しておき、デバイスを変更しても前回のゲーム結果をそのまま引き継ぐことが可能な機能。セーブデータの同期機能と考えればいいだろう。
以上3つの機能だが、この手のゲームサービスでは非常に基本的なものを集めた形だと考えられる。ゲームの協力プレーやマッチング、自身のプロフィール設定、フレンドとのコミュニケーションなど、上記3つの項目には含まれないゲームプラットフォーム機能もあるが、これらは今後順次API実装が行なわれていくとみられる。