6月1日、日本アバイアは同社初となる中堅中小企業向けのボックス型スイッチ「Avaya Ethernet Routing Switch 3500」を発表した。ファンレス筐体の採用やPoE+に対応し、価格面でもお手頃感を出した。
コンパクトな筐体を採用したエントリモデル
発表会において、日本アバイアのネットワーキングソリューション マネージャー 山中幸代氏は、まずベル研究所、AT&T、ルーセントからアバイアに至るまでの100年以上の歴史を簡単に振り返りつつ、同社が買収したノーテルネットワークスについても言及した。スイッチに関してはベイネットワークスが買収したシンノプティックス時代にさかのぼり、特にスタッキング技術に関しては、高い実績とノウハウを持っていると説明された。
現在、同社はUnified Communicationとコンタクトセンターのソリューションを、旧ノーテルのネットワーク機器で支えるというポートフォリオで製品を提供している。ネットワーク機器はこれまでエンタープライズ向けのEthernetスイッチをメインに展開しており、最近ではネットワークの仮想化を実現するVENA(Virtual Enterprise Network Architecture)という戦略を推進している。今回投入したAvaya Ethernet Routing Switch 3500(以下、ERS 3500)は、コンパクトな筐体を採用するボックス型スイッチで、同社のラインナップでもっともエントリ向けのラインナップになる。
製品は24ポートの100Mbpsモデル、10ポートおよび24ポートの1Gbpsモデルなど6モデルを提供する。特に小型筐体を採用した10ポートモデルは、同社の中でもっともエントリの機種となる。6モデル中、3モデルでファンレス筐体を採用し、3モデルでPoE+の給電に対応する。全機種ライフタイムワランティが付いており、障害発生時のハードウェア無償交換を提供する。QoSやSNMP、VLANなどの企業向けスイッチの機能を搭載し、「中小規模のネットワークにジャストスペックな機能を提供している」(山中氏)という。
アバイアのIP電話機を自動検出し、VLANやQoSを自動設定する機能を搭載。従来機種に比べ、80%以上電力効率を改善した電力ユニットを搭載するほか、動作温度も50℃まで対応。省エネにも配慮した。将来的なソフトウェアの更新で、24ポートモデルにおいて最大8台のスタッキングが可能になる。価格は「Avaya ERS 3526T」で7万円程度からとなる。
記事内の製品価格が誤っておりました。本文中「価格は「Avaya ERS 3524GT」で7万円程度からとなる。」とありますが、正しくは「Avaya ERS 3526T」になります。お詫びし、訂正させていただきます。本文は訂正済みです。(2012年6月29日)