そもそもAndroidってなんなのよ
Q1 スマートフォンってそもそも何?
A1 OSを搭載し、ユーザーがアプリを追加可能であるなど、パソコンのような高機能と使い勝手を実現した携帯電話。
スマートフォン(Smartphone)について、英語版のWikipediaを見てみると、
A smartphone is a mobile phone built on a mobile computing platform, with more advanced computing ability and connectivity than a feature phone.
とある。
特に重要なのは「built on a mobile computing platform」の部分。従来型の携帯電話(フィーチャーフォン)は、その携帯電話に固有のシステムが搭載されており、端末メーカーがあらかじめ用意した機能しか使えないのが一般的だった。
これに対し、スマートフォンでは、パソコンにおけるWindowsやMac OS XのようなOSを搭載し、ユーザーがアプリをインストールすることで機能を追加できる。このようなパソコン的な使い勝手を実現していることが、スマートフォンの最大の特徴と言える。
Q2 iPhoneとAndroidスマホは似たもの同士?
A2 大枠では似たようなもの。細かな使い勝手では、違う部分の方が目につく。
フルタッチ型のディスプレーを搭載し、アプリを追加して機能を増やせる携帯電話……という大枠で見ると、iPhoneもAndroidスマートフォンも似たようなモノである。また、アプリケーションの数は両方とも非常に多く、普通の人がスマホでやってみたいと考えていることはiPhoneとAndroidのどちらでもまず可能である。
ただし、細かな使い勝手や製品については大きな差が存在する。本体下部のボタンが1つで、画面上で直感的な操作が可能なiPhoneに対して、共有機能などを用いての複数アプリの連携など、より多様な操作に対応したAndroidでは、実際に使った感覚はまったく異なる。
ただし最大の違いは、iPhoneはアップルから発売されている一機種のみなのに対し、Androidはシャープ/ソニーモバイル/NEC/パナソニック/サムスン電子/HTCなど、多様なメーカーから多様なスペック製品がリリースされている点だろう。
Q3 Androidって誰が作ったものなの?
A3 Googleが中心になって開発し、オープンソースソフトウェアとして無償で公開している。
2007年に、Googleが携帯電話用ソフトウェアのプラットフォームとして公開したのがAndroidである。現在もGoogleが中心になって開発が進められているが、その中身が一般に公開されているので、Androidを搭載したスマートフォンは誰でも自由に開発できる。また、改造も自由なのでスマートフォンのみならず、デジタル家電などさまざまな機器でAndroidが活用されている。
Q4 Google自身はスマートフォンは売っていない?
A4 NEXUSシリーズを出しているが、Androidスマホの一番人気ではない。
OSも端末も独占しているアップルと異なり、GoogleはOSだけを開発し、Android搭載端末の製造とビジネスは端末メーカーや携帯キャリアに任せている。これは多くの企業がAndroidを歓迎した大きな理由だ。
ただしその後、Googleからも「Nexus One」「Nexus S」「GALAXY NEXUS」といった端末が発売された。このNEXUSシリーズでも、ハードウェアは端末メーカーと共同で開発しており、また製品自体も新バージョンのOSを開発するためのベースモデル的位置づけだったり、最新バージョンのAndroidを開発者がいち早く利用するためのテスト機的な使われ方が多く、Androidスマホの中で一番人気というわけではない。
Q5 Androidが載っていれば、基本どれも同じ?
A5 ユーザーインターフェースなど、使い勝手面で各社が差別化を図っているため、結構バラバラ。ただし、アプリの互換性はある。
Androidには標準のユーザーインターフェース(UI)が存在し、Q4で紹介したNEXUSシリーズでも用いられているが、端末メーカーは自社製品を差別化するために、各社独自の使い勝手を実現したUIやハードウェアを開発している。たとえば、戻る/MENUキーといった、Androidスマートフォンの操作で重要なボタン類の位置すらも端末ごとにバラバラで、Android端末同士で機種変更をした際に戸惑うという声も多い。
もちろん同じUIと使い勝手、ボタン配置の方がいいじゃないかという考えがあるが、各メーカーの競争により、端末の使い勝手がさらに強化されていたり、個性ある端末が選べるというメリットがより大きいと言えるだろう。
ただし、アプリについては互換性があり、Android用となっているアプリは基本的にどのAndroid端末でも動作する(ただし、OSが古いバージョンの端末では動かないなどの例外も存在する)。