シマンテックは22日、統合セキュリティーソフト「Norton 360」シリーズの最新版となる「Norton 360 バージョン 6.0」を発表した。IDセーフ機能のクラウド対応や遠隔管理機能の追加、バックアップ機能の強化といった改良が施されている。ダウンロード販売は本日から、店頭でのパッケージ販売は24日からの予定。
Norton 360シリーズは、同社の統合セキュリティーソフト「Norton Internet Security」シリーズをベースに、パソコンのメンテナンス機能やバックアップ機能などを追加した、セキュリティー+メンテナンスの統合ソフトである。新しいバージョン6は「Norton Internet Security 2012」(NIS2012)をベースにしており、マルウェア対策機能や侵入防止機能といったセキュリティー機能の根幹部分が同等にアップグレードされたほか、ユーザーインターフェースデザインなども共通化されている。
主な改良点のひとつには、ウェブサイトやサービスへのログインIDやパスワードを保存/自動入力する「IDセーフ」機能が、クラウド対応した点にある。今までは個々のパソコン側に保存されていたID情報を、シマンテックのサーバー上に保存することで、同じNortonアカウントを使うバージョン6同士であれば、異なるパソコン同士で同じID情報を使ってウェブサイト/サービスへログインできるようになる。
また新しい機能として、「ノートン マネージメント」が追加された。これはLAN内やインターネット経由でつながった遠隔地のパソコンのNorton 360をメンテナンスする機能である。あらかじめ同社サイトで提供されるエージェントソフト(無償)を対象パソコンにインストールしておく必要があるが、対象パソコンのセキュリティーソフト導入状況の確認やNorton 360の遠隔インストール、動作状態(例えばリスクの有無)の確認や解決などがリモートで可能となる。管理者が同じであれば、家庭内だけでなく離れた実家のパソコンを対象にした使用も可能だ。なお、エージェントはNorton 360とは別のアプリケーションであるため、別途インストールする必要がある。
バックアップの改良点は、進行状況をわかりやすくしたほかに、内部のロジックも変更してバックアップに要する時間を短縮しているという。そのほかにも、パソコンに装着されているネットワークアダプターごとに通信の種類を制限できる「ネットワークメーター」機能が導入された。
バージョン6のパッケージ製品は3種類。1年間有効で1パッケージで3台までインストール可能な標準版(オンラインバックアップ領域2GB)と、標準版に加えてオンラインバックアップ用のストレージ領域が25GB提供される「プレミアエディション」、1台分づつで2人まで使える(インストール可能数は2台)「2コニコパック」がラインナップされる。価格は以下のとおり。なお、有効期間内のNorton 360 バージョン 5ユーザーは、無償でアップグレード可能である。
製品名 | ライセンス数 | 導入可能台数 | オンラインバックアップ領域 | 直販サイト ダウンロード版価格 |
---|---|---|---|---|
Norton 360 バージョン 6.0 | 1 | 3台まで | 2GB | 8480円 |
Norton 360 バージョン 6.0 プレミアエディション |
25GB | 9980円 | ||
Norton 360 バージョン 6.0 2コニコパック |
2 | 1台×2 | 2GB | 8480円 |