インターネットにアクセスできる端末は、PCだけではありません。現在ではむしろ、携帯電話などのモバイル端末の利用が増え、PCだけでなくモバイル向けのWebサイトを整備する企業も多くなっています。
携帯電話サービスとフィーチャーフォン
国内の携帯電話サービスは、NTTドコモ、KDDI/沖縄セルラー電話(ブランド名はau)、ソフトバンクモバイル、イー・アクセス(ブランド名はイー・モバイル)の4社が提供しています。これらの通信事業者を「キャリア」、特にユーザー数が多いドコモ、au、ソフトバンクを「3キャリア」と呼びます。
各キャリアは、音声通話に加えて、「iモード」(ドコモ)、「EZweb」(au)、「Yahoo!ケータイ」(ソフトバンク)などのWeb閲覧サービスを提供しています。これらのサービスの仕様に沿ったサイト(いわゆる「ケータイサイト」)は、httpやHTMLなどのインターネット技術をベースにしつつも、独自の言語拡張や課金システムなど、(PC向けの)インターネットとは異なる特徴を持っています。
各キャリアから提供される携帯電話端末にも、PCとの違いがあります。小さな画面に最適化された専用ブラウザー、内蔵カメラとの連携、音楽コンテンツの着信音利用、位置情報を送受信できるGPSなど、モバイルの特性を生かした機能が多く搭載されています。
また、同一のキャリアであっても、画面サイズや解像度などのスペック、ブラウザーの仕様などが端末によって異なり、1ページに表示できる容量にも上限があります。同一のWebページであっても、端末によって表示結果が違うケースも珍しくありません。
最近では、後述するスマートフォンの普及によって、従来型の携帯電話を「フィーチャーフォン」と呼んで区別しています。
スマートフォンの台頭
一方、2010年ごろから台頭してきたのが、スマートフォンです。スマートフォンはiOS、Androidなどの汎用OSを採用し、PC並みの表示能力を持つフルブラウザーを備えます。スマートフォンではiモードなどのキャリア独自のWeb閲覧サービスは提供されず、PCのWebサイトがそのまま利用できますが、画面サイズなどの制約からスマートフォン向けのサイトを用意する場合もあります。
インターネット端末といっても、PCとモバイル端末では機能や環境は大きく異なり、モバイルサイトでもフィーチャーフォンとスマートフォンとで違いがあります。クライアントの要求に応えられるように、幅広い知識を身につけておきましょう。
著者:アンティー・ファクトリー
アンティー・ファクトリーはWeb戦略だけでなく、タッチパネルやスマートフォンなどの各種インターフェイス・アプリケーション開発、次世代広告コミュニケーションの設計や開発を行っています。ワールドワイドなクリエイティブを展開し、発展しつづける会社です。。