気になる充電はどうなってる?
パワーもバッテリーも化け物のようなTESLA Roadsterだが、最大航続距離もかなり長く、距離を稼ぐレンジモードで走行した場合394kmとモンスター級。まぁ、日本なら100kmそこそこ走れば充電スタンドがあるので問題はないが、広大なアメリカを走るために作られた車となれば、このぐらいの航続距離は必要になるだろう。東京-名古屋間なら、たとえ箱根の山を越えても無充電でドライブできそうだ。
また、バッテリー寿命は「7年または16万キロ」となっている。これを航続距離で割ってみると409回の充放電を繰り返した計算になる。民生用の一般的なリチウム電池は、寿命の目安が500回なので、ほぼ同じスペックと言えるだろう。軍事用のリチウムイオン電池(市場にも流れ始めてきた様子)などに載せ換えれば、倍の1000回になるので32万キロまでバッテリーを使えるようなモデルが将来発売されるかも知れない(値段はバカ高くなるだろうケド)。
充電コネクタは、国内で普及している急速充電スタンドの形状とは違うので、必ず充電ケーブルも持ち歩く必要がある。もちろん家庭用の200Vのコンセントからも充電でき、残量ゼロからおよそ6時間でフルチャージ完了ということだ。なお、100Vでも充電できるが、空っぽの状態からフル充電まで30時間以上かかるらしい……。
自宅に設置できる別売のハイパワーコネクタでは、4時間でフルチャージできるという。Roadster乗りになるなら、ぜひ合わせて買いたいオプションだろう。
今は職人の手作りで
高いけど量産に向けて整備中!
Roadsterはパーツのサプライヤーはいるが、そのほとんどを自社で生産している。中でも注目すべきは、449kgのバッテリーを抱える、軽くて丈夫なカーボンファイバー製ボディーだ。コンソールやサイドステップ、ハードトップには、織り込まれたカーボンファイバーが見えるパーツが使われているが、鮮やかなカラーにペイントされている部分もすべてカーボンファイバー製なのだ。
これらは、職人の手によって薄いカーボンファイバーでできた布を型に合わせて何枚も重ね、樹脂で接着、おそらく最後の工程で焼き固めていると思われる。オール2階建てのA380や、来月から就航するボーイング787 Dreamlinerもカーボンファイバー製になっているので、さながらRoadsterは道路を走るジェット機といった感じだ。
先日発表されたセダンタイプの「モデル S」などもラインナップに加わるため、量産化に向けた工場を新設したということ。現在、Roadster Sportの車両価格は1481万5000円と価格も桁違いなのだが、もし量産ラインに乗せることができれば、もう少し手に入りやすい価格になるかも知れない。そのときは、ぜひ読者のみんなもこの未来のスポーツカーを体験してほしい。
某タイムスリップ映画で有名なデロリアンがEV化されると発表され、ポルシェのボクスターもEVになるなど、世界的にもEVに注目が集まっている。今は自動車業界が変わりつつある時期なのかもしれない。ASCII.jpとしては、今後もEVは追いかけて行く予定だ。
そうそう、誰かEVで痛車を作って!(笑)
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