センサーで調べて加速度にビックリ!
さて、Roadsterを楽しんで運転できるようになったところで、アクセルを軽く踏んだだけで、グイグイ体が押し付けられる加速度は、いかほどなのかを測定器でチェーック! まぁ、自動車雑誌やWebじゃこんなことやらないけど、思いつたらヤラずにはいられない筆者なので、Roadsterの比較対象車がないにもかかわらず、無謀にスゴさを調べてみた。
スペックによれば時速0kmから97kmまでの加速は3.9秒ということだが、それはあくまでアメリカの広大なテストコースでベタ踏みしてパフォーマンスモードで走った場合だ。ここでは、アクセルを徐々に踏み込んでフツーに運転する場合でかつ、日本国内を走るためのレンジモード(航続距離優先モード)の場合で調べてみた。もちろんトラクションコントロールスイッチはONにした状態だ。
結果は、停止状態から時速60kmに達するまでたった4秒。
加速度はなんと1.3G。しかも、グラフを見るとトラクションコントロールが効いていたようで、1~3秒までの間は0.8Gを保ち、グリップした瞬間を狙ったように3秒辺りで最大Gを叩き出している。その1秒後には時速60kmに達してしまったため、慌ててアクセルから足を離すと、今度は回生ブレーキの制動Gが急に掛かりだし、今度は-0.9Gをマーク。では、これまでガソリン車との比較に使ってきたカローラのデータと無謀にも比較してみよう(笑)。
意味がないのは百も承知なので、クレームのメールは送ってこないようにね! ただ、カローラのグラフは-0.5G~0.6Gにしていたので、これをRoadsterに合わせて-1.0G~1.2Gに広げてみた。
カローラの加速度はRoadsterの誤差って感じでファイナルアンサー。無意味すぎました。
Roadsterの叩き出した1.3Gと-0.9Gに近いものを色々探してみたところ、1.3Gの加速度とは小さめのループコースターでカタパルトから発射されるのとほぼ同じらしい。発射前に「お話を辞めて頭をヘッドレストに付けてください! 舌を噛みますよ」って注意されるジェットコースターね。つまりRoadsterの加速は、線路のないジェットコースターに乗っているようなモンと思っていただきたい。しかも、パワーを抑えたレンジモードで、トラクションコントロールがONになっていることもお忘れなく。
他にもRoadsterに近いものはないのか? と探していたら、諸説は色々あるらしいが、F1カーの発進時の加速が1.5G、エンジンブレーキをかけたときの制動が1Gという。つまり、RoadsterをパフォーマンスモードにしてトラクションコントロールをOFFにした上で、プロドライバーが乗り込めば、バックストレートから第1コーナーに突っ込んでくるのは、フェラーリやロータス、マクラーレンのF1カーじゃなく、TESLA Roadsterというワケだ。つーか、F1を持ってきてやっと加速性能を比較できるぐらいだから、市販車に比較対象車はないっしょ?
続いて高速での時速80~100kmの加速を調べてみた。こちらも航続距離優先のレンジモードでトラクションコントロールONで調べた結果だ。
最大加速度は、0.4Gで4.4秒で時速100kmに到達。コレもあっという間だったので、慌ててアクセルを少し戻すと、これまた-0.57Gの制動G。「EVは高速での加速が苦手」と結論付けていたこれまで2回の連載だが、「※ただしRoadsterは除く」って注釈を入れなくてはならない。無意味なのは分かったので、カローラのグラフはもう出さないが、こちらは時速100kmに達するまで8.5秒かかったことだけを書いておこう。
このように、パワーを抑えるレンジモードですらこの結果を出すRoadsterは、まさにスーパースポーツEVと言っていいだろう。さらに付け加えたいのは、一般車のトラクションコントロールは雪道や雨、悪路を走るときに使うスイッチだが、Roadsterのそれはたとえドライな道でも安全に走るためのスイッチだ(笑)。
スゲーよ! TESLAのコクピット!
日本でもあまり見かけないRoadsterだけに、コクピットを見た人は少ないだろう。ここではコクピットまわりを写真で紹介しよう。
この連載の記事
-
第2回
トピックス
もはや普通自動車には戻れない! 軽 to EVの三菱 i-MiEV -
第1回
トピックス
エレクトリック・ラグジュアリー! 未来すぎる日産リーフをドライブ -
トピックス
痛車乗りは電気自動車の夢を見るか? - この連載の一覧へ