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IAとインフォメーション・アーキテクトの役割

2011年12月20日 11時00分更新

文●アンティー・ファクトリー

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 「情報アーキテクチャー」(インフォメーション・アーキテクチャー、IAとも呼ばれる)とは、複雑な情報をユーザーに分かりやすく伝え、使い勝手のよいWebサイトにするための技術や役割のことです。

 Webサイトのビジュアルだけでなく、高いユーザビリティやユーザーエクスペリエンスを実現するには、ユーザー視点でのサイト設計や検証が必要です。加えて、予算やスケジュールといったビジネス視点も欠かせません。それら両方の要求を満たすためには、サイト設計のプロである「インフォメーション・アーキテクト」の存在が重要になります。

 情報アーキテクチャーは技術や役割を示し、それを実践する担当者や専門家のことをインフォメーション・アーキテクトと呼びます。

実装に必要な全体像を描く

 インフォメーション・アーキテクトは情報アーキテクチャーの考え方に基づき、さまざまな成果物を作成します。

 たとえば、正確なユーザー像をとらえるための「ペルソナ/ユーザーシナリオ」や、テストを通じてサイトの使い勝手を評価する「ユーザビリティ調査計画」「ユーザビリティ調査分析」、競合サイトを定義・調査する「競合分析調査」などは、サイトの現状やターゲットを明確にするために必要な成果物です。

 ほかにも、サイト全体の構造を俯瞰するための「ハイレベルサイトマップ」や、コンテンツの位置付けを分類した「コンテンツマッピング(コンテンツマトリックス)」、ページを構成する要素をまとめた「ワイヤーフレーム/コンテンツ仕様書」など、Webサイトのデザインや実装に必要な全体図を描くのが情報アーキテクチャーの役割です。

 もちろん、前にあげた成果物は必ずしもすべてが必要なわけではなく、プロジェクトの規模や予算に合わせて、必要な成果物を検討して制作します。

インフォメーション・アーキテクトの役割

 情報アーキテクチャーの業務は、実際の制作案件ではWebディレクターやプロジェクトマネージャーなど、他のスタッフが分担しているケースも少なくないでしょう。

 しかし、情報アーキテクチャーの扱う範囲は広く、インフォメーション・アーキテクトには調査・分析、デザインマネジメント、プロジェクトマネジメント、コミュニケーションなど、さまざまな能力が要求されます。

 大規模サイトや複雑なサイトの構築ではインフォメーション・アーキテクトを制作チームに組み込み、それぞれの役割分担を明確にしましょう。

著者:アンティー・ファクトリー

アンティー・ファクトリーはWeb戦略だけでなく、タッチパネルやスマートフォンなどの各種インターフェイス・アプリケーション開発、次世代広告コミュニケーションの設計や開発を行っています。ワールドワイドなクリエイティブを展開し、発展しつづける会社です。

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