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2012年のPCはこうなる! IDF San Francisco 2011レポート 第4回

IDFで次代のメニイコア「Intel MIC」の姿が見えた!?

2011年09月27日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/

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インテルCTOであるジャスティン・ラトナー氏の基調講演は、必ず冒頭に寸劇というかお茶目なシーンが入る。今回は同僚でもあるムーリー・エデン氏の物まね。「ムーリーだとこんなかな」とか言いながら腕を広げて見せ、場内は大受けだった

 IDF 2011レポートの最終回は、15日(現地時間)に行なわれたインテル上級副社長兼CTOのジャスティン・ラトナー(Justin Rattner)氏による、インテルのメニイコアプロセッサーに関する基調講演をまとめてみた。

Larrabee改めIntel MICアーキテクチャー
いよいよ製品登場?

 ラトナー氏はまず、ここ5年でのプロセッサー開発の動向を簡単に振り返りつつ、より多くのCPUコアが半導体ダイに搭載されるようになってきた昨今を紹介して、「今後はヘテロジニアス(異種混合)構成が登場する。ただし、それは単にGPUだけを指すのではない」として、「Intel MIC(Many Integrated Core)アーキテクチャー」について説明した。

ここ5年ほどのマルチコアプロセッサーの系譜。「10+」コアは、すでに開発者向けにリリースされている「Knights Ferry」を指していると思われる

Knight Ferryはあくまでも製品ではないという扱いで、22nmプロセスで開発される「Knights Conner」が、最初のIntel MICアーキテクチャーの製品になるという。昔似たような話をどこかで聞いたような……

 Intel MICアーキテクチャーの最初のチップである「Knights Ferry」は、ようするにインテルが「Larrabee」のコード名で開発してきたプロセッサーである。しかし、「性能などが十分ではない」として製品化を見送られており、あくまでソフトウェア開発者向けの開発プラットフォームとしてのみ提供していた。これに続く「Knights Conner」が、Intel MICアーキテクチャー最初の製品となる。

 単にCPUコアを集積しただけでは、性能が出るわけもない。ここで必要なのは、広帯域のメモリーと、複数コアで性能を出しやすいアプリケーションだ。

CPUチップとメモリーチップを重ねて実装することで、広帯域のメモリーを利用できるという話。インテルは今回、これをちょっと斜め上の方法で実現した

最初からマルチコアに対応しやすいアプリケーションを選べば性能を向上させやすいが、利用したいアプリケーションすべてがそうではない。こうしたアプリケーションをいかにマルチコア対応にするか、がポイントである

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