スマートフォンやタブレット、モバイルルーターなど、バッテリーの充電が必要なデバイスは増える一方だ。クレードルがあるデバイスならともかく、いちいちケーブルを接続するのが面倒くさい。とはいえ、充電を忘れると出先で電池切れという最悪の事態に。そんな悩みを解消してくれるのが、「ワイヤレス給電」だ。今回は、ワイヤレスでデバイスを充電する技を紹介しよう。
徐々に普及し始めた「Qi(チー)」
ワイヤレス給電とは、ケーブルを接続せずに近くにあるデバイスを充電する技術のこと。「Qi」は2010年にWPC(Wireless Power Consortium)が策定した国際標準規格で、すでに対応製品が複数メーカーから発売されている。標準規格なので、Qiに対応していれば異なるメーカー同士でも利用できるのがメリットだ。
金属端子を接触させていないのに充電できるのは、コイルに電流を流すと近くのコイルにも電流が流れる“電磁誘導”という原理を利用しているため。現在は5W以下の給電が可能な規格のみだが、将来は120Wといったより大きな電力に対応するようになるとのこと。
ただ載せるだけで充電が始まる手軽さは癖になる
ワイヤレスの充電パッドはパナソニックやマクセルをはじめ、複数のメーカーから発売されている。このパッドの上にQi対応デバイスを置けば、自動的に充電される仕組みだ。電磁誘導はコイル同士が重なるように配置する必要があるが、パッドの上に適当においても充電できるのが便利。これは、パッドがデバイスの位置を認識し、コイルを内部で移動させているためだ。
パナソニックの「無接点充電パッド」(QE-TM101-K)は、幅146mm×奥行き170mm×高さ20mmで、重量は約250gと軽い。電源ケーブルをつなげば即利用できる。実売価格は3980円と手頃。ACアダプター接続から解放される価格としては安いものだ。
まずは、Qi対応電源パックを充電してみる。パナソニックのUSBモバイル電源パック「リチウムイオン5400」(QE-PL201-W)は、USB端子を2つ備えるモバイルバッテリーで、USB/Qi/AC電源の3方式で充電できる。AC電源での充電時間は約7時間で、Qiでの充電でも同じく7時間。ワイヤレス給電だからといって、余計に時間がかかることはない。適当に充電池をパッド上に置くと、充電がスタートする。コイルはブルーに光っているため、移動する様子がわかり、格好いい。
QE-TM101-Kは、2台まで載せることができる。同時には充電できず、先に載せた方から充電される。これも非常に便利。一刻も早く、3台、4台と多数のデバイスを載せられるパッドを出していただきたい。
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