複数タイルを表示する「セカンダリタイル」
タイルは1アプリに1つと決まっているわけではない。1つのアプリが複数のタイルをStart Screen上に並べることもできる。マイクロソフトではこの機能を「セカンダリタイル」と呼んでいる。
デモで示された用途としては、天気予報表示アプリの例がある。天気を見たい都市ごとにタイルを並べて、同時に複数都市の情報を一覧できるようにする、といった使い方が示されていた。
アプリの状態をミニアイコンで示す
「バッジ」機能
タイルには、アプリの状態を示す小さな「バッジ」を表示する機能もある。バッジには2桁までの数字か、シンプルな絵文字を表示できる。例えばメディアプレーヤーのタイルであれば、曲のタイトルやアーティストといったテキスト情報とジャケット画像を並べたうえで、再生状態を示すバッジを表示する、といった具合に使える。
インスタントメッセンジャーやIPフォンソフトであれば、バッジを使って「接続中」や「離席中」といった、ユーザーの状態を示すのにも使えるだろう。
タイルは広告に使うべからず!?
タイルは画像やテキストを組み合わせて、アニメーション表示や情報の適宜更新などが可能である。となると、タイルで表示する情報の例として思い浮かぶのが「広告」だ。しかしマイクロソフトでは、個人が最も目にする機会の多いStart Screenを、広告タイルが埋め尽くすような事態は望ましいこととは考えていないようだ。
13日(現地時間)に開かれた基調講演やOlson氏の講演の中でも、やや冗談めかした言い方ではあるが「No display ads!」と、タイルを広告に使うことを戒めるような発言があった。とはいえ技術的、あるいはライセンス面での制約があるわけでもないので、ライブタイルを広告的に使うアプリは出てくるだろう。もちろんユーザーにとって不要なタイルは、あまり目に触れない画面に配置替えしたり、消してしまうことも可能だ。
画面外のアプリから情報を通知する
Toast Notification
タイルとは別の、Metro Styleアプリからの情報通知手段として、「Toast Notification」(通知)と呼ばれる機能も用意されている。基本的に画面全体を1つのアプリが占めるMetro Styleでは、バックグラウンドのアプリが持つ情報が見えない。そこでNotificationを使って、邪魔にならない程度で情報をユーザーに通知しようというわけだ。ライブタイルと同様の仕組みを持ち、テキストや画像、それらの組み合わせたものを表示できる。
Notificationの応用例としては、時計のアラームからソーシャルアプリやインスタントメッセンジャーの新着通知、スケジュールの通知といった機能が挙げられている。また、USBストレージをパソコンに接続した際に出る選択ダイアログも、Windows 8ではNotificationと同様のスタイルで表示される。
なお、Notificationはユーザーが簡単な操作でオフにできる。Windows 7まではしばしば、パソコン起動後にやたらと表示される通知が煩わしいこともあった。Windows 8ではユーザーがアプリごとに通知のオン/オフを切り替えられるので、通知の頻出でイライラするようなこともなくなるだろう。
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