Windows 8のフロント画面である「Start Screen」には、アプリやOSの機能へのショートカットと、ユーザーへの情報通知を兼ねた「タイル」が並び、画面を華やかに彩っている。
Windows 8特集の7回目では、開発者向けイベント「BUILD」で公開された情報を元に、このタイルの秘密に迫ってみたい。
サイズは1×1と2×1の2種類
Start Screenに並ぶタイルは、アプリへのショートカットであると同時に、そのアプリが扱うコンテンツを簡潔に示すビューワー的な機能を備えている。「Using tiles and notifications」という講演を行なった米マイクロソフトのKip Olson氏は、タイルについて「使っていないときでもアプリがユーザーと接触できる手段であり、ユーザーが関心を持つ情報とつながる手段でもある」と述べる。
つまり、タイルではアプリのショートカットという機能以上に、情報表示の機能が重視されている、とも言えようか。ある意味でタイルは、サイドバーガジェットやWindows 7タスクバーのサムネイル表示のMetro Style版とも言える。
Start Screenに並ぶタイルを目にすると、さまざまなサイズや形状のタイルが存在するように思えるかもしれない。しかし、実はタイルのサイズ・形状は2種類、種別も2種類と、わずかなバリエーションしか用意されていない。
まずサイズは、基本となる最小サイズの正方形「Square」(1×1)と、Squareを横に並べた「Wide」(2×1)の2種類がある。これより大きなサイズや複雑な形状のタイルは、少なくとも現時点では用意されていないようだ。複雑だったり巨大だったりするタイルを可能にしてしまうと、Start Screen上の広い面積を1つのタイルで占有されてしまうので、サイズを小さく制限しているのだろう。
タイルの種類には、「ベーシック」と「ライブ」の2種類が用意される。基本となるベーシックタイルは、テキストか画像(JPEGかPNG形式)のどちらかだけを表示する。表示する文字や画像は動きのないものだけでなく、アニメーションさせたりスライドショー式に連続表示させたりもできる。また、インターネットから情報を取得するようなアプリ、例えばTwitterやRSSリーダーなどは、タイルの上で更新された情報を随時表示する「ライブアップデート」も可能だ。
ライブタイルは基本的に、テキストか画像のみ、あるいはそれらを組み合わせた複合型がある。例えばTwitterクライアントのライブタイルなら、発言者や関連画像のサムネイルと一緒に、テキストの冒頭文が表示されるといった構成が可能だ。もちろんアニメーション表示やライブアップデートもできる。作り方次第ではあるが、Start Screenを派手に彩る見栄え重視のタイルに適している。

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