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ソーシャルメディア時代のリスクマネジメント

2011年10月25日 11時00分更新

文●大内 徹/ギブリー

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 リスクマネジメントとは、事故・不祥事・損失などの不利益な問題を洗い出し、各問題に対して回避や低減を図るプロセスを指します。

 Webサイトの運営では、個人情報の漏えいや風評被害、誹謗中傷、荒らし、炎上などのリスクがあります。一般的な企業サイトであっても、運営する公式ブログのコメント欄が炎上したり、ユーザー向けのコミュニティサイトが荒らされたりといった事例は少なくありません。

 トラブルが起きれば、サービスに対する評価だけではなく、運営している企業の評価に影響を及ぼすこともあります。各リスクへの対応策を策定できれば理想的ですが、最低限、それぞれのリスクが企業にどんな影響を与えるのかを把握しておく必要があるでしょう。

ソーシャルメディアのリスク

 昨今のWebは、誰もが情報を発信でき、ユーザー同士で手軽にコミュニケーションが取れる「ソーシャルメディア」が主流になりつつあります。最近では、FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアと自社サイトを絡めたキャンペーンも珍しくありません。

 ソーシャルメディアによってさまざまなやり取りが可視化されることで、Webをめぐるリスクは以前より多様化・複雑化してきました。たとえば、企業と顧客との小さなトラブルが、SNSの書き込みなどを通じて多くのユーザーを巻き込んだり、運営するコミュニティサイトに商品に対する不満が集中したりして、炎上に至るケースも発生しています。

 そのため、ユーザー参加型のWebサイトを運営するときは、ユーザーのコミュニケーションを監視したり、時には介入したり、といった措置を講じなければなりません。ネガティブな情報は自社のコントロール下にない外部のSNSや掲示板サイトなどで一気に広がりやすく、リスクマネジメントは非常に難しくなっています。

リスクの対応方法とポイント

 リスクへの対応方法としては、投稿管理があります。サイト内に設置した掲示板やコメント欄などに投稿された情報の場合は、公開する前に必ず目視による監視を入れたり、専門の監視代行サービスを利用したりすることも検討します。

 風評被害や誹謗中傷、荒らし、炎上などが企業サイトで起きた場合は、いち早く問題を解決し、迅速な対策を講じなければなりません。万が一、他の掲示板サイトやSNSまで誹謗中傷が広がった場合は、対象サイトに対して必要な申し入れをするなど、対応案を検討します。

 ソーシャルメディア時代のWebでは、問題発覚後、事実を隠したり、歪曲した情報を公表したりすることが、ユーザーの信頼をより損なうことになります。原因や対応策、再発予防策を公表し、誠意ある対応を示すことが、信頼回復の正しい手段と言えるでしょう。

著者:ギブリー

ギブリーは、インターネットを通じて、豊かな社会を創造することを経営理念に 時代に先駆けたIT経営を基軸として、お客様の成果を最大化する支援を行なっております。ギブリー(givery)とは、英単語の"give"と"very"を掛け合わせた造語です。 行動指針の通り、"give&give"という、 仕事に対するスタンスと想いを、常に具体的行動に 表していくべく、"give"の最上級を表す社名となりました。

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