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AfterEffects CS5.5がこれだけ快適に動く

映像制作会社が検証した、ThinkStation C20の実力

2011年07月21日 09時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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加工精度の高さに驚嘆、技術者のこだわりが満載の筺体

 実機では、エアフローへのこだわりが随所に感じられた。例えばフロント部分。ここはハニカム構造となり、六角形の穴で敷き詰められている。

ハニカム構造になったフロント部。横置きを想定してロゴプレートも縦横の取り付けが可能

パンチングメタルの加工精度は非常に高い。プラスチック部分と金属部分の合わせ目まできれいに揃えられている

 通常の通気口というと、円形またはスリッドが多いが、六角形の穴は静粛性の観点で有効だ。また、単に穴を開けただけでなく、吸気口のサイズを外側から内側にかけて絞ることで、内部に取り込む空気の速度を上げている点も味噌。比較的冷却性の高いHP Z600と比較した場合でもマイナス5度程度、それ以外のメーカーとの比較では8度ほど筺体内部の温度を低く抑えることができているという。

ケーブルもエアフローを阻害する要因になるため、じゃまにならない場所にまとめている

取り付け方法にも配慮したケースファン

 静粛性に関しては待機時で約24dB。ケースファンには、ThinkPadでもアピールされているフクロウ羽根ファン(OwlBlade)を採用。大型のファンをゆっくりと回す仕組みだ。ファン表面に特殊な加工を施したり、フローティング構造で(浮かせて)取りつけたり、制振性の高いゴムブッシュを利用したり……と共振による不快な騒音が発生する要因をつぶしている。

ツールレスで簡単に取り出せるHDD。なお上部にある5インチベイの光学式ドライブも左右に置き換えることができる

 このあたりは、以前取材したThinkServerにも共通する部分だが(関連記事)、細かな工夫が盛り込まれているのだ。

 また加工精度も非常に高く、プラスチックの外装と金属製フレームがピッタリと合わせてある。ケーブルの取り付け方も、空気の流れを阻害しないよう配慮されていたりと省スペース筺体に発熱量の高いCPUを搭載するための工夫が随所から感じさせられた。

本体上部には取ってが付いており、持ち運びにも便利だ

 もちろん筺体の扱いやすさにも配慮。パーツの交換だけでなく、移動のしやすさにもメリットのある筺体だ。実はワークステーションは移動がする機会が意外に多い。デジタルコンテンツ制作やCADなどではプロジェクト単位で適切な人数を割り当てて、グループ作業するケースが多く、機器はその都度、融通される。

 レノボのワークステーションはIBM時代から継承した米国の部隊が担当しているそうだが、実直で職人肌な開発陣の気質を製品から垣間見ることができた。

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