NVIDIAは17日、デスクトップパソコン向けのグラフィックスチップ(GPU)、「GeForce GTX 560」を発表した。DirectX 11に対応するFermi世代のGPUで、1月に発表された「GeForce GTX 560 Ti」の下位に位置するゲーマー向け製品に位置付けられている。
560番台の第2弾となるミドルクラスGPUであるGeForce GTX 560は、「GF110」世代の改良版「GF114」世代のコアを採用する。内部演算ユニットであるCUDAコアの数は336基と、384基を搭載するGeForce GTX 560 Tiと比べて2割ほど削減されている。3Dステレオ表示「3D Vision」にも対応している。
フルHD解像度(1920×1080ドット)でアンチエイリアシングを適用した状態での、快適なゲームプレイの実現がGTX 560の特徴として挙げられている。DirectX 9時代のハイエンドGPUとしてヒットした「GeForce 9800 GT」と比較した場合、FPSゲーム「Crysis 2」では、9800 GTが低解像度のDirectX 9モードでしか動作しないのに対して、GTX 560ではDirectX 11モードで画質設定を「Very High」に設定しても、平均40fpsというゲームを安定して楽しめる性能を発揮するという。
GPUの動作クロックおよびメモリークロックの幅は広く設定されており、コアクロックは810~950MHz、メモリークロックは4004~4488Gbpsで、カードベンダーは製品構成に合わせてクロックを選択できる点を特徴としている。
搭載製品はカードベンダー各社から登場予定で、すでにMSIコンピュータージャパンやアスクから、MSIやZOTACのGTX 560搭載カードが発表されている。想定価格は、米国での希望小売価格が199ドル程度(約1万6260円)とのこと。冒頭に写真を掲載したMSI「N560GTX Twin Frozr II OC」は、予想実売価格が2万1800円前後。ZOTAC「ZT-50701-10M」(VD4269)は2万円前後と想定されている。