Macオーナー、とりわけモバイラーの生命線といえば、今も昔もバッテリーだ。いくら軽くて高性能なモバイル機器でも、電源が入らなければ単なるお荷物。筆者もMacBook Proを出先で使っている際、「ここでバッテリー切れかよ!」と悲鳴を上げたくなるような状況に何度も出くわしている。
一応、MacBook Proの2009年以降のモデルでは、内蔵バッテリーが交換不可能な組み込み式に変わって、駆動時間も大幅に延びている。しかし、それでも展示会の取材などで朝から晩まで外で作業する場合に、電源アダプターを持たずに出かけるのはやっぱり不安になる。
折しも福島第一原発の事故を受けて、東京電力管内では電力不足が懸念されており、ピーク時(平日13時〜16時)の電力消費量がぐんと上がる夏に改めて計画停電を実施する可能性がなくなったわけではない。計画停電が実施された場合でも、滞りなく仕事を続けるために予備のバッテリーが欲しいところ。また、夜間に予備バッテリーの充電を行ない、昼間に使うようにすれば、ピークシフトとしても有効だ。
そんな不安を抱えるMacBookシリーズのオーナーに注目してほしいのが、ノート型Mac用の外部バッテリー「HyperJuice」(ハイパー・ジュース)だ。アクト・ツーによる国内販売が始まったおニューなアイテムで、MacBook/Air/Proシリーズに「Apple MagSafe Airline 電源アダプタ」経由で給電する(バッテリーへの充電は不可)だけでなく、USB経由でiPhone/iPod touch/iPod、iPadシリーズなどを充電できる。
アクト・ツーから試用機として「HyperJuice」(MBP-222)を借りられたので、早速レビューしていこう!
驚異のバッテリー駆動時間で
「停電中も24時間働けます!?」
HyperJuiceは米国Sanhoの製品で、元々は「HyperMac」の名前で販売されていた製品。ラインナップは、バッテリー容量が異なる4種類で、価格と重さは以下の通りだ。
「HyperJuice」ラインナップ | ||||
---|---|---|---|---|
型番 | MBP-060 | MBP-100 | MBP-150 | MBP-222 |
価格 | 1万9800円 | 2万9800円 | 3万9800円 | 4万4900円 |
容量 | 60Wh | 100Wh | 150Wh | 222Wh |
本体サイズ | 幅150× 奥行き96× 高さ21mm |
幅190× 奥行き125× 高さ21mm |
幅226× 奥行き125× 高さ21mm |
幅256× 奥行き150× 高さ34mm |
重量 | 360g | 730g | 1090g | 2130g |
いずれもMacに給電するためには、別途「Apple MagSafe Airline 電源アダプタ」(5800円)が必要になる。
アップルがMacBook/Air/Proシリーズの電源アダプターに採用している「MagSafe」ポートをライセンス供与していないため、こうした回避措置を取らざるをえないのだ。
MacBookシリーズやiOS端末につないで使った場合の駆動時間はこんな具合だ(Sanhoによる公表値。各時間は、MacBook Air/ProおよびiPhone/iPadの内蔵バッテリーを含む数値)。
製品名 | 内蔵バッテリー動作時間 | MBP-060 | MBP-100 | MBP-150 | MBP-222 |
---|---|---|---|---|---|
MacBook Air | |||||
11インチ | 5時間 | 13.6時間 | 19.3時間 | 26.4時間 | 36.7時間 |
13インチ | 7時間 | 15.4時間 | 21.0時間 | 28.0時間 | 38.1時間 |
MacBook Pro(Mid 2010) | |||||
13インチ | 10時間 | 19.5時間 | 25.8時間 | 33.6時間 | 45.0時間 |
15インチ | 8〜9時間 | 16.0時間 | 20.6時間 | 26.4時間 | 34.8時間 |
17インチ | 14.7時間 | 18.5時間 | 23.2時間 | 30.0時間 | |
MacBook Pro(Early 2011) | |||||
13インチ | 7時間 | 13.7時間 | 18.0時間 | 23.5時間 | 31.5時間 |
15インチ | 12.4時間 | 16.0時間 | 21.6時間 | 27.1時間 | |
17インチ | 11.4時間 | 14.4時間 | 18.1時間 | 23.4時間 | |
iOSデバイス | |||||
iPad | 最大10時間 | 34時間 | 50時間 | 70時間 | 99時間 |
iPad 2 | |||||
iPhone 4 | 6〜40時間 | 約11回 満充電 |
約19回 満充電 |
約28回 満充電 |
約42回 満充電 |
あくまでもスペック値だが、数字を見ただけでも圧倒的じゃないか! わが軍は。
例えば、13インチMacBook Pro(Early 2011)なら、最も容量が小さい「MBP-060」でも13.7時間使える。最大容量の「MBP-222」と組み合わせれば31.5時間とケタはずれだ。iPad/iPad 2とMBP-222の組み合わせでは99時間……って、まるでRPGでレベルをMAXまで上げたような数値じゃないか!
スペックだけを見ていてもテンションが上がるが、個人的にはMacBook Proに合わせたシルバーの見た目もかなりツボ。特に、今回お借りしたMBP-222は、一般的なポータブルHDDよりも大きく「バッテリーのお化け」といったサイズで、出先で取り出したら「それ何?」と突っ込まれること間違いなしだ。
というわけで、スペックも見た目もスゴいということがお分かりいただけただろうか? 次ページでは、MBP-222をMacBook Proにつないで実際に試してみよう!
(次ページに続く)
