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Sandy Bridgeなら新MacBook Proを買え! 第2回

4コアCore i7が速い! 15インチMacBook Proレビュー

2011年03月22日 12時00分更新

文● 広田稔

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 2月24日、アップルより「MacBook Pro」シリーズの新モデルが発売された。見た目は従来から変わっていないのでリニューアルされたイメージを持てない人もいるかもしれないが、実は中身は別モノ。その変化が分かりやすいIntel Core i7-2720QM(2.20GHz)搭載の15インチモデル(MC723J/A)を使って、ベンチマークテストを中心にレビューしていこう。

15インチMacBook Pro。価格は15万8800円〜

15インチ MacBook Pro標準スペック
型番 MC721J/A MC723J/A
価格 15万8800円 18万9800円
CPU Core i7-2635QM 2.0GHz(4コア) Core i7-2720QM 2.2GHz(4コア)
メモリー(最大) 4GB 1333MHz DDR3 PC3-10600(8GB)
ディスプレー(解像度) 15.4型 LEDバックライトクリアワイド(1440×900ドット)
グラフィックス機能 Intel HD Graphics 3000(CPU内蔵)およびAMD Radeon HD 6490M Intel HD Graphics 3000(CPU内蔵)およびAMD Radeon HD 6750M
ストレージ 500GB HDD
(5400回転、SATA)
750GB HDD
(5400回転、SATA)
主なインターフェース USB 2.0×2、FireWire 800(IEEE1394b)×1、Thunderbolt×1、FaceTime HDカメラ、SDXCカードスロット
サイズ/重量 幅364×奥行き249×高さ241mm/2.54kg

ノート最高峰の性能を持ち運べる

 MacBook Proには13/15/17インチと3種類のディスプレーサイズが用意されている。15/17インチで、液晶ディスプレーのサイズを除いた仕様面を比べると、端子類以外は同じ。一方、13/15インチモデルでは、13インチモデルのほうがCPUやグラフィックが貧弱だったりする。

15/13インチモデルを比べると、CPUが4コア/2コア、独立したグラフィックがあり/なしといった具合で、15インチモデルのほうが性能が高い。17インチモデルはUSB 2.0端子が1基多く、ExpressCard/34スロットを備えている点で異なる

 位置づけ的には、ノート型Macで最高峰の性能を、より運びやすいサイズで実現したのが15インチモデルと言える。もちろん2.54kgという重量は決してモバイルPCと言えないが、RAW現像や動画編集など、あちこち移動しながらマシンパワーが必要な作業をする人にとってはありがたい存在だ。

 かくいう筆者も「これ1台さえ持ち歩けば、どんな内容の作業でもまかなえる」という理由で、15インチモデルを愛用している。過去、マシンパワーを求めてメインマシンをiMacに変えてみたこともあったが、結局、出先で作業することが多いので断念。軽さを求めて、クラウド上にデータを置き、13インチMacBook ProやMacBook Air、iPadを試したこともあるが、やっぱり「できない」や「遅い」の壁にあたって、15インチモデルに戻っている(ちなみに17インチモデルは腰痛がひどいので挑戦できていない)。

見た目は一緒でも、中身は別モノ!

 最新の15インチモデルは、そんな「これ1台でOK」のニーズにぴたりと当てはまる進化を果たしてくれた。旧15インチモデルとの違いは、主に以下の5点だ。

  1. Sandy Bridge世代のCore iシリーズを採用
  2. グラフィック性能が向上
  3. メモリー規格をPC-8800 DDR3からPC-10600 DDR3に変更
  4. 新インターフェースの「Thunderbolt」を搭載
  5. ウェブカメラ(FaceTimeカメラ)がHD対応

 まず大きいのは、Sandy Bridge世代のCore iシリーズを採用したこと。新旧15インチモデルは、ともに「Core i7」のCPUを搭載しているが、前者が第1、後者が第2と世代が違う。プログラムを処理するCPUの心臓部「コア」の数が、旧モデルは2つ、新モデルは4つと2倍に増えたため、重い処理をより短時間で済ませられるようになっている。この辺は次ページにて、ベンチマークを交えてじっくり検証していこう。

 もうひとつ、ディスプレーもほかの周辺機器も同じ端子で扱える新インターフェースの「Thunderbolt」を備えたのも見逃せない(詳細はこちらの記事を参照)。普及すれば、機器に合わせていちいち別のケーブルを用意する必要がなくなる。端子の形状は、すでにMacが全機種で採用しているMini DisplayPortと同じだ。

 最大転送速度は10Gbpsと、USB 3.0の約2倍で、端的にいえば「ものすごく」速い。これは数百GBを超えることもある動画ファイルを扱うクリエイターにとって嬉しいところ。現状、対応機器は存在していないが、今春にはハードディスクなどが登場する見込みだ。

Thunderboltの端子。Mini DisplayPortと形状は一緒だが、データ通信時には別のケーブルを使う

薄い液晶ディスプレーの上部に埋め込まれたFaceTime HDカメラ

(次ページに続く)

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