ビデオカードの長さから選定する
ここ最近のウルトラハイエンドのビデオカードは、「Radeon HD 6990」や「GeForce GTX 590」のような、デュアルGPUモデルも発売されている。
たしかに、ダイサイズの肥大化を防ぎつつ性能を向上するには有効な手段だが、1枚の基板に2基のGPUコアを搭載するため、どうしてもカードサイズは大きくなる。実際、GeForce GTX 590で約280mm、Radeon HD 6990にいたっては約310mmとE-ATXサイズを超えるサイズだ。
一方、シングルGPUのカードでも「Radeon HD 6970」や「GeForce GTX 580」のようなハイエンド製品では、約270mmとATXサイズより長くなっている。
このようなビデオカードを搭載する場合は、E-ATXサイズの製品やATXサイズでもゲーマー向けを謳う内部空間に余裕のあるケースを選択したい。
また、最近では比較的小型のケースでもドライブベイの配置を工夫するなどの方法で内部空間に余裕を持たせている製品もある。小型かつハイエンドPCを狙うならそういった製品を選択するといいだろう。
ケースの冷却性能をチェック
PCの構成部品にはCPUやビデオカードなど多くの発熱体があるわけだが、PCを安定動作させるにはこれらの温度上昇を防ぎ、許容範囲内に保つ必要がある。その際に重要となるのがケースサイズとエアフローだ。
ケースサイズについては、もちろん広いほうが冷却に有利なのは言うまでもない。ハイエンドCPUやビデオカードを使うなら、冷却性能を考慮して余裕のあるケースを選ぶといいだろう。
そして、ケースサイズ以上に重要になるのが内部のエアフローだ。どんなにケースサイズが大きくても、エアフローがしっかりしていないと内部に熱がこもってしまい、ケース内の温度が上昇してしまう。
エアフローを改善するにはファン口径を大きくしたりファンの数を多くすることで風量を増やすのが一般的だが、最近では、吸気、排気それぞれ専用のファンを搭載したり、ファンの位置を工夫してエアフローを最適化するなどメーカー各社とも趣向を凝らしたケースが多く販売されている。
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