横画面スタイルが印象的
Smartiaの製品特徴について
── 横画面というスタイルには何か意味があるのですか?
海老原 縦画面で利用するタブレット型の端末には、雑誌を読むような使い勝手があります。もちろんそれにもメリットはあるのですが、そういう端末とはまた異なる使い心地を目指しました。
Smartiaのホーム画面は、横画面で常に日付や時間などが表示されています。これはSmartiaが、1日の始まりから終わりまで、時計やカレンダーと同じように、“生活の中でいつでも使えるツール”であるということを意識しています。
土生 Smartiaの7型の横画面では、基本的に2ペインで各種情報を表示します。左ペインがビッグローブの各種サービスへ誘導する画面、右ペインが通常のAndroid搭載端末のメイン画面に相当するようなユーザーが直接操作する画面です。これによって端末の操作体系を明確に示しています。
海老沢 ホーム画面ではニュースのヘッドラインが自動更新で表示されていて、気になるニュースがあればタップしてすぐに読みにいくことができます。ユーザーが自分でニュース一覧を調べるのではなく、ビッグローブが配信しているというイメージです。メールに関しても、ケータイの待受画面と同様に、ホーム画面を見るだけで届いていることに気付きます。これらの情報をユーザーに的確に届けるという意味でも、横画面が適していると考えています。
また、SmartiaはYouTubeなどもスムーズに再生できるスペックを持っています。スタンドに置いた状態で、テレビを見るように動画を楽しむときでも横画面のスタイルが適しているでしょう。
土生 一見するとフレーム部分にやや無駄な部分があるように見えますが、本体を持って操作するときにはこのフレームを握ると使いやすいのです。重量もわずか370gで、長時間持っていても疲れにくくなっています。この点からもSmartiaが日常での利用に適した端末であると自負しています。
大きな可能性を持つAndroidを採用
今後もSmartiaを発展させていきたい
── 端末のOSにAndroidが採用された理由は?
海老原 冒頭で述べたような、ビッグローブがユーザーに情報を提供する端末を考えたとき、それを実現しやすいのがAndroidだったのです。汎用性が高くてカスタマイズが自由です。またOSのライセンス料金を気にしないで済むというメリットもあります。
また今後は、Androidを採用した端末がさらに発展していくのではと考えています。たとえば今はSmartiaのように、本体に液晶ディスプレーを搭載する端末ですが、家庭用のテレビに接続して、Smartiaと同じようなサービスを提供できる、セットトップボックスのような端末が登場することだってあり得るでしょう。そういう可能性のあるOSであると感じました。
土生 2010年2月に、選抜したモニターユーザーにプロトタイプ端末を使ってもらい、その使い勝手をレポートしていただきました。本体の形や重量、画面の大きさ、動作速度、バッテリの持続時間、持ったときのバランス感などなど、さまざまな要素をフィードバックしていただいたことで、現在のSmartiaになりました。
── すでにユーザーの意見が取り入れられた端末だということですか?
海老沢 そうです。ストラップ穴が採用されたのも、ユーザーの意見によるところです。ストラップは、落脱防止という意味合いより、自分の持ち物としてアピールするために必要だということでした。
土生 SDカードスロットがアクセスしやすい位置に搭載されているのも、自分で撮影した画像を取り込みやすいようにというユーザーの意見からでした。
海老沢 ユーザーの意見が反映されているとはいっても、もちろん完璧ではありません。発売後も購入していただいたユーザーからの意見を取り入れ、ソフトウェアアップデートを実施したり、いずれ開発する第2弾の端末開発に反映させたりしたいと考えています。
── ありがとうございました。