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こんなに違う、海外の国別SEO/SEM事情

2011年02月04日 11時00分更新

文●WIPジャパン

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 海外向けのWebサイトを展開するときも、Webマーケティングの中心となるのはSEO(検索エンジン最適化)/SEM(検索エンジンマーケティング)です。ただし、検索エンジンのトレンドは国によって異なるので、ターゲットとする国によって検索エンジン対策を変える必要があります。

検索エンジンの世界シェア概況

 大まかに言えば、欧米圏ではほとんどの国でGoogleが80~90%という圧倒的なシェアを有していますが、中国・韓国・ロシアなど新興国と呼ばれる国々では、自国発祥の検索エンジンが強い支持を受けています。

 特筆すべきは、英語使用国ではいずれもGoogleのローカル版がGoogle.comのシェアを上回っている点です。具体的には、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールで現地ユーザー向けに設計されたGoogleのローカル版は、それぞれGoogle UK(76.5%)、Google Canada(72.7%)、Google Australia(72.6%)、Google New Zealand(76%)、Google Singapore(65.3%)と高いシェアを有しています。

SEO、SEM戦略における注意点

 欧州、北米、南米では、Googleの寡占化が進んでいるのでGoogle向けのSEO/SEMを最優先とします。

 特に、英語版Webサイトを制作する際は、どの国のユーザーに照準を絞るのかを決めて、その国のローカル版Googleに焦点を合わせたSEO、SEM対策を実施する必要があります。加えて、HTMLやPHPファイルを保存するWebサーバーも、ターゲット国での検索ランキング上昇に有効なものを選択することが重要です。

 また、特定ユーザー層にターゲットを合わせた海外SEO、SEM戦略については、当該国の言語事情や階層別ネット利用動向も考慮して実施しなくてはなりません。

 たとえば、22の公用語があるインドではGoogle Indiaが現在9言語をサポートしていますが、ネットのさらなる普及に伴い、今後サポートされる言語はさらに増える可能性があります。その言語は何語なのか、言語話者はどんな志向を持っていて、どんなサービスに興味があるのか、といった視点を持つことが肝要です。

 また、ブラジルのインターネット利用者は、所得・教育・所有物水準に応じて5つの階層に区分され、階層によってネットアクセスの頻度や環境が異なっています。このような市場では、階層ごとのネット利用傾向に対応した戦略が欠かせません。世界的に見ても、富裕層から中間層へとユーザー層は拡大する傾向にあるので、どの階層がネットにアクセス可能なのか、情報を常にアップデートしましょう。

 もちろん、中国やロシア、中東各国など、その他の多人口・複数民族の新興国への展開においても同様の視点が必要です。

著者:WIPジャパン

2000年に設立されたWIPジャパン株式会社はグローバルビジネス支援(GBS)サービスを提供しています。顧客には、多言語で情報を伝達・入手する必要のある企業、政府組織、研究機関が含まれます。また、日本で唯一自社ドメインショップ型の多言語多通貨対応ショッピングカート「マルチリンガルカート」をASPで提供、多言語WEBサイトやEコマースの開発・マーケティングも提供しています。WIPジャパンの詳細については、http://japan.wipgroup.comをご覧ください。

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