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6GbpsのSAS 2.0対応RAIDカードは重要な一歩

アダプテック、相思相愛のPMCシエラとの関係を激白!

2010年12月14日 12時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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SCSIの生みの親ともいえる存在でもあり、近年は高付加価値を持つRAIDカード製品を展開してきたアダプテック。半導体メーカーのPMCシエラに買収されてから約半年経ち、ようやくPMCシエラの一部門として新製品の投入にこぎ着けた。

チップからRAIDスタックまで自社開発できる

 2010年6月にアダプテックを買収したPMCシエラ(PMC-Sierra)はおもにWANやFTTH、ストレージ、ネットワーク系のチップを開発・製造する半導体メーカー。このうちOEMを中心に好調に推移しているストレージ系ビジネスをより強化するため、リテールに強みを持つアダプテックを買収したというのが経緯だという。

 アダプテック側としても、インテルのチップを採用していた今までの製品は、どうしてもインテルの製品出荷に依存してしまうという難点があった。また、ボードのOEM先顧客はやはりチップの自社開発まで求めてくることが多かったという。その点、PMCシエラに入ったことで、今後はハードウェアまで調達でき、実績のあるRAIDスタックと組み合わせて、市場にスピーディに製品が供給可能になる。

ピーエムシーシエラ・ジャパン チャネルストレージ事業部 シニアマーケティングマネージャ 若山卓也氏

 元アダプテックジャパンで、ピーエムシーシエラ・ジャパン チャネルストレージ事業部 シニアマーケティングマネージャの若山卓也氏は「6GbpsのSAS 2.0チップもいの一番に市場投入していますし、考えられる選択肢のうち、ベストだと思いました」とアダプテック側から見ても魅力的な買収だったことを強調する。組織的にも、アダプテックの技術開発部隊やマーケティング、ロジスティックなどがそのままPMCシエラに組み込まれ、日本法人の組織も変わらずオペレーションを進めているという。

SSD時代のハイパフォーマンスRAIDカード

 そんなPMCシエラのハードウェアを用いた第一弾の新製品が「Adaptec 6シリーズRAIDコントローラ」である。6シリーズはSAS 2.0をサポートする高速なRAIDカードで、8つの内部ポートを持つ「Adaptec RAID 6805」、4つの内部ポート・4つの外部ポートを持つ「Adaptec RAID 6445」、そして4つの内部ポートを持つ「Adaptec RAID 6405」の3モデルが2011年第1四半期に投入される。

Adaptec 6シリーズRAIDコントローラ

 製品の特徴はなんといってもパフォーマンスの高さだ。6GbpsのSAS 2.0のインターフェイスのほか、ホスト接続にPCI Express Gen 2を採用することで、トータルで高いスループットを実現できるようになった。「これまで提供してきた5シリーズも好評なのですが、SSDの高速化と低価格化でより高速な製品のニーズが出てきました」(若山氏)ということで、エンタープライズ向けのSSD利用に最適化。今までの5シリーズで1.2Gbpsだったシーケンシャルリードを2Gbpsまで向上させており、高速なストリーミングアプリケションや動画編集などでも十分なパフォーマンスを得られるという。

 また、5Zシリーズに搭載されていたZMCP(Zero-Maintenance Cache Protection)もオプションとして提供されるようになった。これはNANDフラッシュにキャッシュを書き込むことで、サーバーの障害時にデータを保護する同社独自の技術で、バッテリー交換が不要になるというメリットがある。

 さらに従来製品とRAIDのスタックが同じなので、既存の3や5シリーズからの移行も可能。RAIDカードの障害時でも安心して新製品に移行できるという。

 会社名はなくなったものの、PMCシエラの傘下に入り、ますます安定したブランドとなっていきそうなアダプテック。今後も過去の栄光に甘んじることなく、ZMCPやMAX IQ(SSDキャッシング)のような革新的な技術を投入していってほしい。

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