ドコモには珍しい有機EL採用機「P-05B」
ドコモでは有機ELをメインディスプレイに採用している機種は珍しい。最近ではほかにはスマートフォンの「GALAXY S」くらいだが、使い方がまったく異なる端末だ。
有機ELといえば、色が鮮やか、美しい、ということがよく言われる。今回見た感じだと、文字の黒色やワンセグやバッテリーのアイコン(画面上の小さなピクトアイコン)の赤色がくっきり濃く感じたり、人の肌色が赤みがかっているように見えた。
ドコモのサイトでは「輝度・応答速度・低消費電力」に優れているとの説明がある。実際P-05Bは電池が長持ちするのも特徴のひとつだ。またP-05Bでは明るさとは別に画質モードを設定できるので、そちらは常に「ダイナミック」としている。
他社のケータイを含めて、これまでの有機EL採用のケータイでは「屋外だと見づらい」と評価する人が多かったのではなかろうか。今回は明るさを最大にした状態で比較したが、そう思うことはまずない。ただしばらくすると明るさが落ちてしまう。省電力設定への移行時間を変えるなどしてみたがこの設定とは違うようで、画面を見やすくするときは、ときどきボタンを押して画面を明るくする必要がある。
一方でバッテリーを長持ちさせるには輝度を落とすことも重要。P-05Bは5キーの長押しでエコモードになって画面が暗くなるので、いちいち設定画面で画面の明るさを調整するよりも楽そうだ。
一般的な液晶を採用も
自動調節センサーが優秀 au「URBANO MOND」
年齢的に大人な人たちをターゲットにしているau「URBANO」シリーズ。今回の設定では、字の大きさが「やや大」になっていたのを「中」にしてから比較した。ごく一般的なケータイが採用している普通のTFT液晶を採用している。
有機ELの「P-05B」と比べると文字の色は薄く見えて、対照的に感じる。ただ自動調節センサーの効果がいいように感じられた。明る過ぎずうまくバランスをとった明るさ。URBANO MONDの場合、画面設定をいじらずセンサー任せにしておくのが、明るさ、電池の持ちなどを考えても一番だろう。
ワンセグの視聴で人肌に一番近いように見えたのは本機。他の2機種は肌色が濃く出ているのか赤っぽく見える。この辺は好みや、どこを中心に見るかによって評価は変わるだろう。風景写真を見るには他2機種のほうがよりキレイに見えるかもしれないし、逆に鮮やかすぎて不自然と感じるかもしれない。
これは有機ELか!? と思ったほどの鮮やかさ
ソフトバンク「944SH」
テスト前はサブディスプレーのメモリ液晶に期待していたのだが、表示内容が文字中心だからか、違いがほとんどわからなかった。メモリ液晶自体はパッと見る場合、他のメインディスプレイより見えづらく感じるが、それは文字が見えてないのではなく、シルバーに見えているから戸惑うだけ。どんな角度でも見やすいので時間をチェックするのにも良さそうだ。
一方メインディスプレーのシャープ独自の「NEWモバイルASV液晶」は魅力的だ。P-05Bの有機ELと色の濃さが似通っている。同じ液晶でも一般的なパネルとは傾向が違うようだ。「NEWモバイルASV液晶は色が鮮明」としばしば表現されるが、まさにそのことを実感した。
ワンセグの場合は他の2機種と違って明るさの調整は「AVポジション」という、シーンに合わせた設定で行なう。とりあえず「ジャンル連動」にしておけば自動的に最適な設定になる。「標準」にすると画面が暗くなるケースがある。
ディスプレーのために
ケータイを買い替えるのもアリ!
ケータイを新しく買い替える時にどこを優先するか。「ディスプレイの種類」を最初に挙げる人は、あまりいないと思うが、次は考えてみると面白いかもしれない。なにしろPCと同じく毎日見る画面。その見え方が変わると、新機能の追加よりも「新しさ」を感じるかも。今回はケータイだったが、スマートフォンにも有機EL、メモリ液晶など、ディスプレイにこだわる端末は多い。ボーナスで機種変更、なんて思ったときにぜひ「ディスプレイの種類は?」と思い出してもらえれば幸いだ。
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