Webサイト制作におけるコンテンツの企画とは、コンセプトに沿ってアイデアをまとめ、Webサイトで展開する具体的な内容に落とし込む作業を指します。コンテンツを企画するときにはクライアントの目的とユーザーの目的を合致させて、コンセプトと掛け合わせることが重要です。
クライアントとユーザーの目的達成が判断基準
Webサイトの企画にあたって、クライアントは「楽しいコンテンツにしたい」といった“意向”を持っていることが多くあります。しかし、クライアントの目的はコンテンツを作成することではありません。「商品やサービスの認知度が向上する」「問い合わせが増える」「ユーザーに対して適切な情報を提供する」などのビジネス上のゴールを達成することが目的であり、コンテンツはその手段にすぎません。単にクライアントの意向を汲めばいいわけではないのです。
ある画期的な新製品の発売にあたって、Webサイトを制作する場合を考えてみましょう。クライアントの目的が「広く商品の情報を提供したい」とすると、目的を達成するコンテンツとしては商品の使い方を紹介する読み物や、動画による商品紹介などが考えられます。
一方で、サイトを訪れるユーザーがどのような目的を持っているかも考えなければいけません。「商品を詳しく比較検討したい」という目的を持ったユーザーに対して単なる商品説明の動画を提供しても、ユーザーの目的は達成できないでしょう。
つまりコンテンツの企画では、コンセプトに合うだけでなく、クライアントとユーザーの両方の目的が達成されるかどうかを判断基準とする必要があります。ユーザーの目的を無視してクライアントの目的だけを重視すると、クライアントの自己満足に陥ってしまう危険性があります。せっかくコンテンツを作成しても、ユーザーの興味を引けなければ意味がありません。
また、「すごい映像をWebで見せよう!」といったコンセプトだけがあって、目的が後付けになってしまうようなコンテンツも問題外です。
ユーザーの欲求を探るための情報収集
Webサイトを実際に利用するのはユーザーです。そこで、コンテンツを企画するときには、ユーザーがクライアントやサービスに対してどんなイメージを持っているか、情報を入手しましょう。
情報を入手する方法としては、ユーザーのブログに対してのキーワード調査や、アンケートの実施、掲示板などの書き込み内容の洗い出しなどが考えられます。情報収集によって隠れた問題点やユーザーの欲求などを見出し、クライアントとユーザーの両方の目的の両方を達成できるコンテンツを制作しましょう。
著者:フライング・ハイ・ワークス
東京都近郊(首都圏)を中心とし、企業サイトやキャンペーンサイトの制作、CMSの設置などを行なっているWeb制作会社。掲載実績数は300点以上。クライアントのその先にいるお客様の事を考えた「意味を持つデザイン」と「訴求するコンテンツ」を提供する事を使命とし、ディレクターを中心にフットワークの軽さときめ細かい対応で制作を行なっている。