正直、寿司屋で「サイリウム」という単語がこれだけ飛び交うのは初体験だった――。
世の中にはいろいろなものを売りにするお店があるが、ASCII.jpの読者にぜひいちど訪れてみてほしいのが、東京・信濃町にある「築地日本海 アトレ信濃町店」というお寿司屋だ。
何の変哲もないこのチェーン店が、実はすごく面白いという話をTwitterで見かけた。筆者はオーディオテクニカの「すしメーカー」を取材したほどの寿司好きだ(一番好きなのはカレーだが)。善は急げとばかり、いそいそと現地を訪れてみたのだが……。
この店先、どう見ても駅ビルに入っている普通の寿司屋。「まさかガセネタか!?」という疑いを抱き、店内に入ってもやはり普通。もしかして店を間違えたのかもしれない。ここは普通に寿司でもつまんで食べるかな……と思った、そのときだ。
入り口のテーブルに置かれた、「鹿角の萌えみのり」――何ですか、これ。
おまけにレジ横の棚には大量のポスターとグッズが!(右写真) お寿司屋さんなら定番の演歌歌手かと思いきや、これが声優の茅原実里さんだった。
さらに棚をよく見てみると、そこにはまさかのサイリウム(ライブでファンが使うペンライト)。……ここって本当に寿司屋ですか?
取材を進めると、先ほどのレジ脇のスペースが「祭壇」と呼ばれていることが分かった。それ以上に驚いたのは、店長の中古拓也(ちゅうこたくや)さんがぶっ飛んでいるということだ。
寿司屋の店員というと、堅気で気難しいイメージを持っていたが(グルメ漫画の読み過ぎですな)、中古さんはその想像の斜め上を行く人物だった。ファンの間では「中古大将」の名で通っているが、ここは愛を込めて「痛前」と呼ばせていただきたい。
「祭壇」とは何なのか。というか、この店長、いったい何者なのか。信濃町の寿司屋で出くわしたすべてをありのままに話そう!
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