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FF XIマシンをFF XIVマシンに強化するためのPCパーツ選び!

2010年11月29日 12時00分更新

文● 宇野 貴教

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FF XIVの世界「エオルゼア」で未知への冒険がまた楽しめる!

 2002年にサービス開始されて以来、追加ディスクに拡張シナリオを重ねて国産MMO RPGのトップに君臨するスクウェア・エニックスの「FINAL FANTASY XI(以下FF XI)」。現在も多くの人がプレイしているが、これにかつてプレイしていた人も含めると、計り知れない数になるのは間違いない。さて、FF XIを触ったことのあるユーザーであれば、9月末に正式サービスが開始されたFINAL FANTASYシリーズの最新ナンバリングタイトル「FINAL FANTASY XIV(以下FF XIV)」が当然のように気になっているはずだ。

サービス開始からすでに8年が経過した「FINAL FANTASY XI」。写真は2007年に発売された拡張ディスク「アルタナの神兵」の深夜販売の様子。当時はFF XIのためにPCを買う人も多かった

 FF XIと同じくMMO RPGというゲームスタイルで開発されたこのタイトルは、戦闘スタイル、成長システム、そしてグラフィックのいずれもがFF XIから大きく進化しており、FF XIをプレイしたことがあれば「やってみたい!」と思わせてくれる魅力が詰まっている。また、FF XIではすでに情報が出そろっているため今プレイしても“冒険する”という新鮮さに欠けるが、まだリリースされたばかりのFF XIVならそんな心配はない。プレイヤーの第二の故郷となる「エオルゼア」には、未知なる世界への期待感が溢れているといえるだろう。

今年9月にサービスが開始されたばかりの「FINAL FANTASY XIV」。発売日には秋葉原で深夜販売が行なわれ、購入希望者が長い列を作った

FF XIVはかなりの超重量級ゲーム
動作にはかなりのPCスペックが必要

 FF XIVは2010年現在Windows版のみがリリースされている。つまりプレイするには必要動作環境を満たしたパソコンが必須になるというわけだ。ここで問題となるのはこの「必要動作環境」である。公式サイトで確認すると、動作クロック2.0GHz以上かつデュアルコア以上のCPU、1.5GB以上のメモリ(Vista/7は2GB以上)、VRAM512MBでDirectX 9.0cをサポートするビデオカードなどが挙げられているが、この記載スペックギリギリのマシンでは動作してもカクカクで、快適なプレイにはほど遠いというのが正直な感想だ。もしFF XIプレイヤーがFF XIVをプレイしようと思ったら、マシンのパワーアップは必須と思ってよいだろう。では、どのパーツをどれくらいパワーアップすればよいのか? そんなギモンに悩む現在もしくはかつてFF XIをプレイしていたユーザーのために、FF XIVを快適にプレイできるようにするためのパワーアップ術を紹介していく。

FINAL FANTASY XIV 必要動作環境
OS Windows XP SP3
Windows Vista SP2 32bit / 64bit
Windows 7 32bit / 64bit
CPU Intel Core 2 Duo (2.0GHz)
AMD Athlon II X2 (2.0GHz)
メモリ Windows XP:1.5GB以上
Windows Vista:2GB以上
Windows 7:2GB以上
ビデオカード NVIDIA GeForce 9600シリーズ以上 VRAM 512MB以上
ATI Radeon HD 2900シリーズ以上 VRAM 512MB以上
ハードディスク空き容量 インストール:空き容量 15GB以上
ダウンロード:マイドキュメントのあるドライブの空き容量 6GB以上
サウンドカード DirectSound 互換サウンドカード(DirectX 9.0c以上)
通信環境 ブロードバンド以上(常時接続必須)
画面解像度 1280×720ドット以上(32bit)
DirectX DirectX 9.0.c

FF XIVベンチを使ってマシンパワーを計測

 今回はFF XIVが動作するかどうかを検証するために、スクウェア・エニックスの公式ベンチマークソフト「FINAL FANTASY XIV OFFICIAL BENCHMARK(以下FF XIVベンチ)」を使用する。これはFF XIVの実際のキャラとマップを表示してPCの処理能力を計測するソフトだ。1920×1080ドット(High)と1280×720ドット(Low)の2パターンの解像度が計測でき、結果はスコアで表示され数値が高いほど快適なプレイが期待できる。公式ではスコア2500~2999が普通とされ、快適なプレイのためには少なくともLowのスコアがこの領域になるよう目指す必要があると言えるだろう。

FINAL FANTASY XIV 動作目安
8000~ 非常に快適 非常に快適に動作すると思われます。お好みの設定でお楽しみください。
7999~5500 とても快適 とても快適な動作が見込めます。描画クオリティを高めに設定しても、とても快適に動作すると思われます。
5499~4500 快適 快適な動作が見込めます。描画クオリティを高めにしても快適に動作すると思われます。
4499~3000 やや快適 標準的な動作が見込めます。余裕が有れば描画クオリティの調整をお勧めいたします。
2999~2500 普通 標準的な動作が見込めます。
2499~2000 やや重い ゲームプレイは可能ですが、処理負荷によっては動作が重くなりますので、その場合はコンフィグにて調整する事をお勧めいたします。
1999~1500 重い ゲームプレイは可能ですが、全体的に動作が重く感じられます。コンフィグで調整をした場合でも、あまり改善は見込めません。
1500 未満 動作困難 動作に必要な性能を満たしていません。

ベースとなるのはかつてのFF XIハイエンドマシン

 PC版のFF XIがリリースされたのは8年前の2002年。このころのグラボと言えば「GeForce4 Ti4xxx」や「Radeon 9xxx」などが主流で、拡張バスもPCI ExpressではなくAGPの時代である。ここから数年が過ぎて「FF XIをプレイするビデオカードはGeForce 7900 GSがベスト」とされるようになった。GeForce 7900 GSがリリースされたのは2006年の秋なので、今から3~4年前にこれとCore 2 Duoを組み合わせてFF XIマシンを組み上げたという人も多いはずだ。
 さて、Core 2 Duoで動作クロックが2.0GHzに満たないモデルは一部のローエンドモデルのみなので、FF XIマシンならCPUスペックはクリアしているだろう。だが、GeForce 7900 GSはDirectX 9.0Cに対応するもののVRAMが256MBなので、FF XIVの動作スペックを満たさない。VRAM不足でもとりあえず動作は可能だが、スムーズに動くという期待は薄い。さて、まずは小手調べにかつてのスーパーFF XIマシンの代表として、

・Core 2 Duo E6600(2.4GHz)
・メモリ4GB
・P45マザー
・GeForce 7900 GS
・400W電源

 以上のスペックを持つPCをスタンバイした。このPCがFF XIプレイヤーを想定した強化対象マシンとなる。
 このマシンでFF XIVベンチを起動させてみると、ベンチはなんとか動作はするものの下のグラフの通りスコアはHigh、Lowともに3桁。ベンチ中の画面を見ると、いっぱいいっぱいで動作しているのが手に取るようにわかるくらいだ。FF XIでは快適なマシンも、FF XIVではまったく力不足ということがわかる。このマシンをベースにパワーアップさせ、FF XIVがプレイできるレベルのマシンを目指していくことにする。

「FINAL FANTASY XIV OFFICIAL BENCHMARK」(単位:Score) Better→

(次ページへ続く)

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