HD解像度でサクサクを目指す!
予算をつぎ込む鬼パワーアッププラン
High設定のHD解像度でのプレイをメインにすると、やはりさらなるパワーアップが必要だ。スタンダードプランでは予算を抑え気味にしているので、CPUもグラボもやや低めのスペックをチョイスしているが、ここではコストよりもプレイの快適さを重視し、ハイミドルクラスのパーツを選択している。その分予算も高くなるが、費用に見合った効果が得られるはずだ。
Intel鬼パワーアッププラン
Intel鬼パワーアップでは、CPUに1万円台後半の「Core i5-660」(3.33GHz)をチョイスした。動作クロックが3GHzを超えており、コストパフォーマンスも優れている。オーバークロックユーザーなら、ほぼ同じ価格帯となる倍率ロックフリーの「Core i5-655K」(3.2GHz)にするのも面白いだろう。ビデオカードは3万円前後のハイミドルクラスに位置するGeForce GTX 470搭載カードで、高解像度に備える。
Intel鬼パワーアッププラン | ||
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パーツ | 製品名 | 価格 |
CPU | Core i5-660(3.33GHz) | 1万8000円前後 |
メモリ | PC3-10600 2GB 2枚組 | 5800円前後 |
マザーボード | ASUSTeK「P7P55D-E」(P55チップセット) | 1万5000円前後 |
ビデオカード | GALAXY「GF PGTX470-OC/1280D5 FUJIN」(GeForce GTX 470) | 3万円前後 |
合計金額 | 6万8800円前後 |
ここまでスペックを重視すると、Highのスコアは通常パワーアッププランの約50%増となる3282まで上昇。HD解像度でも問題なくプレイできる水準まで到達する。HD解像度の全画面プレイで美麗グラフィックを堪能できるだろう。
AMD鬼パワーアッププラン
Intelプランと同じ価格で、AMDプランでは物理4コアのCPUが買える。そこで、AMDプランでは迷わず「Phenom II X4 970 Black Edition」でパワーアップする。FF XIVはマルチスレッドに対応するため、4コアCPUはパフォーマンスアップに大きく貢献するからだ。同CPUも倍率フリーなので、いろいろとカスタマイズするという楽しさもある。
ビデオカードは10月に登場したばかりのRadeon HD 6850搭載カード(関連記事)をチョイスした。Radeon HD 6850はテッセレーション強化などDirectX11対応タイトルに強く、DirectX 9.0CベースのFF XIVではあまり優位性はないものの、最新ビデオカードということで性能もコストパフォーマンスも良好だ。2万円前後のビデオカードでは、今いちばん狙い目の製品である。
AMD鬼パワーアッププラン | ||
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パーツ | 製品名 | 価格 |
CPU | Phenom II X4 970 Black Edition(3.5GHz) | 1万6500円前後 |
メモリ | PC3-10600 2GB 2枚組 | 5800円前後 |
マザーボード | MSI「890FXA-GD70」(890FXチップセット) | 1万8000円前後 |
ビデオカード | 玄人志向「RH6850-E1GHD/DP」(Radeon HD 6850) | 2万円前後 |
合計金額 | 6万300円前後 |
Highのスコアは3529とさすが最新グラボと言っていい数値をマーク。Lowのスコアに至っては「快適」ゾーンに達する4683というハイスコアだ。4コアCPUとRadeon HD 6850搭載カードは、かなりオススメの組み合わせと言えるだろう。
鬼パワーアッププランでは、Intel、AMDともにHighのスコアが「やや快適」ゾーンとなる3000台をマークし、大画面で美麗なグラフィックを楽しめるレベルを満たす。このスコアであれば、あとはコンフィグの設定を煮詰めてより高画質を目指すもよし、スムーズさを重視してやや低めにするもよしと、いろいろいじって楽しみこともできる。
予算とプレイ解像度を考慮しパワーアップ
ヘビーなFF XIVも十分プレイできるようになる!
今回紹介したプランのFF XIVベンチの結果をまとめたものが下のグラフだ。スコアの伸び方が投資した予算と比例しているのが特徴的である。Low解像度メインであれば4~5万の強化でも十分プレイができる水準に到達し、逆に6~7万程度の予算があるなら快適さを追求できるというのが今回のテストでの感想だ。
今回は予算4~5万円と6~7万円の2パターンに分けてプランを紹介した。HDDやケース、液晶モニタといったパーツは今使っているものを流用する無駄のないプランなので、低予算でも大きな効果を発揮する。新規にゲームPCを購入するよりもはるかに安く、FF XIVを快適にプレイできるようになると言えるだろう。
なお、電源ユニットはいずれも400W電源クラスを使用したが、鬼パワーアッププランだと電源容量はかなりギリギリ。GeForce GTX 470搭載カードだとオーバーしてしまいそうなレベルになる。予算に余裕があるのなら、6~700Wクラスの電源も追加購入しておくのがよいだろう。その他のパーツは今後のパワーアップ要素として残しておこう。必要に応じたものを買い換えていけるのが、自作パワーアップの最大のメリットなのだ。
せっかくマシンを強化するなら
DSP版の「Windows 7」も忘れずに!
せっかくマシンを強化するならOSも「Windows 7」に新調したいところだ。CPUやマザーを買うなら、それらと同時購入でのみ買えるDSP版をゲットしたい。パッケージ版の約半額と格安なので、あとでパッケージ版のOSを単体で買うよりも出費が節約できる。なお、「Home Premium」(64bit版)のメモリ認識が最大16GBまでなのに対し、「Professional」(64bit版)では最大128GBまで認識するので、FF XIVのPCが今後4~5年使えるPCだということ考えると、将来に備えて「Professional」にしておくことをオススメする。